【ドーハ=槙野健】カタールで開かれている国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会は22日、中国とカザフスタン、キルギスが推薦した「シルクロード」を世界文化遺産に登録することを決めた。 シルクロードは、古代に中国の絹を西へ運んだ交易路。今回の登録は、中国・洛陽から「天山回廊」と呼ばれるルートを経てカザフスタン南東部のコストベ遺跡に至る総延長約8700キロの通商路網に沿った3か国計33か所の遺跡を構成要素とする。唐僧・玄奘(げんじょう)が経典を収めたとされる大雁塔(だいがんとう)(中国・西安)や極彩色の仏教壁画が残るキジル石窟寺院(同・新疆ウイグル自治区)などが含まれる。2008~12年、暫定リストに順次登録された。 21日に登録が決まった「富岡製糸場と絹産業遺産群」(群馬県)などとともに、ユネスコの諮問機関が登録するよう勧告していた。