アメリカの越え方 和子・俊輔・良行の抵抗と越境 (現代社会学ライブラリー) 著者:吉見 俊哉 出版社:弘文堂 ジャンル:社会・時事・政治・行政 日本の内側から「アメリカ」を越えていく方法を、どのように構想できるか? アメリカと深くかかわってきた鶴見和子、鶴見俊輔、鶴見良行、3人それぞれの思想と行動をてがかりに、戦… アメリカの越え方―和子・俊輔・良行の抵抗と越境 [著]吉見俊哉 なぜ「アメリカを越える」ことが課題なのか? 東アジアにおいて戦前の日本の植民地主義が戦後、そっくりアメリカの覇権構造に引き継がれた点で、大日本帝国の崩壊と冷戦の激化のあいだには構造的な連続性があるからだ。終戦を迎えた日本と違い、アジアは日本の開国以前から戦後もずっと植民地支配、内戦、独裁といった“戦時”にあった。そういうねじれからアジアの未来を見通すことは、だから「アメリカを越える」ことと別でありえない。 問題に切