時代経ても変わらない味 売り子のおばちゃんと談笑する子どもたち。昔から変わらない光景だ=長崎市出島町、出島和蘭商館跡 コーンに盛られた口溶けの良いアイスを一口食べると、体と心に涼感が広がる。長崎の夏の定番「チリンチリンアイス」。長崎市の観光地周辺では、修学旅行生と売り子のおばちゃんが談笑する光景が半世紀にわたって続いている。戦後復興期に産声を上げ、時代を経ても変わらない味。現在も商売を続ける冷菓店などに話を聞き、歴史や屋台車の秘密などを探った。 かつて、売り子さんが屋台車を押し、街中を練り歩き販売していた。その際に鳴らしていた鐘の音色が名前の由来だ。そもそもチリンチリンアイスが登場したのはいつか-。はっきりした記録は残っていないが、関係者の話を総合すると、本格的に屋台車での販売が始まったのは1950年代後半とされる。 「市政100年 長崎年表」(市発刊)によると、長崎原爆投下から7年