琵琶湖若狭湾快速鉄道計画の建設中止を受け、福井県小浜、若狭両市町の住民の会は十五日、若狭町内で総会を開き、行政の方針に従う形でグループを解散した。年内に結論が出るとされる八十億円余りの建設基金の使途が今後の焦点となる。 総会に先立って、建設中止を打ち出した小浜市の松崎晃治市長と若狭町の森下裕町長が、会の役員ら約三十人に経緯を説明。北陸新幹線小浜-京都ルートの早期実現に運動方針を転換することを強調した。 住民の会から異論は出なかった。福井県側と一緒に運動を進めてきた元今津町長の山口武さん(85)も出席。総会終了後、取材に応じ「新幹線は庶民の足にならない。ただ、滋賀県側は(嶺南六市町や福井県と違って)基金積み立てをしてこなかった。中止の考えに従う。こちらの会も解散となるだろう」と話した。