自称・障害者団体「凛(りん)の会」(現・白山会)を郵便割引制度の適用団体と認めた偽の証明書が厚生労働省で発行された事件で、担当係長の上村勉容疑者(39)が大阪地検特捜部の調べに対し、偽の証明書作成の動機について、「無能で仕事ができないと上司から思われたくなかった」という趣旨の供述をしていることがわかった。 特捜部は、上村係長が、当時課長で前雇用均等・児童家庭局長の村木厚子容疑者(53)の指示に逆らえず、偽の証明書を発行したとみて調べている。24日、虚偽有印公文書作成・同行使容疑で逮捕・再逮捕している村木前局長と上村係長、凛の会関係者2人について10日間の勾留(こうりゅう)延長を大阪地裁に請求し、認められた。 特捜部の調べによると、村木前局長は04年6月初め、凛の会が障害者団体の実態がないことを知りながら、「議員案件なので、決裁も気にしなくていいから、早く証明書を作って」と上村係長に指示