明日が分からない不安の日々、多くの人が飢えていた。 だからこそ、誰もが「娯楽」を必要とした――。 1945年8月、大都市のほとんどが焦土と化していた。 映画、演劇、音楽、出版、スポーツなど、文化の担い手たちは、 どう再起し、娯楽産業をいかに復興させていったか? 12月31日まで、著名人たちの闘いを克明に描く! 黒澤明、木下恵介、長谷川一夫、原節子、杉村春子、古関裕而、双葉山、美空ひばり――「不安な時代」の挑戦者たちの物語。 〈目次〉 序章 それぞれの一九四五年八月十五日 第一章 八月 動き出す人びと 第二章 九月 幕が開く劇場、封印される映画、新しい歌声 第三章 十月 檜舞台の役者たち 第四章 十一月 禁止された芝居、広がった土俵、放たれたホームラン 第五章 十二月 『櫻の園』に集う新劇人
東日本大震災から来月で9年になるのを前に、詩人としても活躍する福島県の高校の教師が山口市の小学校で講演し、「たくさんの失われた命のためにも、夢を持って人生という山を登り続けてほしい」と子どもたちに語りかけました。 講演したのは、福島県の高校で教師をしながら詩人としても活躍している和合亮一さんで、和合さんが東日本大震災の直後から書き続けた詩集「詩の礫」(しのつぶて)は3年前、フランスの文学賞を受賞するなど国内外で大きな反響を呼んでいます。 山口市の大歳小学校で6年生の児童およそ110人が参加して行われた講演で、和合さんは震災のときの津波を「真っ黒い大きな壁」と表現し「建物も家も奪っていった」と当時の様子を伝えました。 また「ランドセル」と題した詩は、警察官になる夢をかなえたあと、震災のとき海辺で最後まで住民に高台への避難を呼びかけながら津波に飲まれ、今も見つかっていない教え子に贈ったものだと
いま、原美術館を見つめ直す。これまでの歩みと閉館の理由、そして美術館のこれから2021年1月で閉館する東京・品川の原美術館。1979年に開館して以来、40年にわたって日本の現代美術シーンを牽引してきた同館のこれまでと閉館の理由、そしてこれからを原美術館副館長の安田篤生に聞いた。 原美術館 廃墟から美術館へ 2021年1で約40年の歴史に幕を降ろす原美術館。その歴史をあらためて振り返りたい。 原美術館が開館したのは1979年12月のこと。原俊夫(原美術館を運営するアルカンシェール美術財団理事長)の祖父にあたる実業家・原邦造の私邸を美術館として開館させたものだ。 原邸自体の竣工は、いまから80年前の1938年に遡る。この邸宅を設計したのは渡辺仁。渡辺は、東京国立博物館本館や銀座の和光本館などを手がており、当時を代表する建築家だった。白く平面的な壁やガラス窓、鉄格子などを取り入れたモダニズム建築
欧米、日本、トランスナショナル 山本浩貴 著 20世紀以降、芸術概念は溶解し、定義や可能性を拡張した新しい潮流が続々と生まれている。アーティストは、差別や貧困のような現実、震災などの破局的出来事とどう格闘しているのか。美術は現代をいかに映し、何を投げかけたか。本書は難解と思われがちな現代美術を、特に第二次世界大戦後の社会との関わりから解説、意義づける。世界中の多くの作家による立体、映像、パフォーマンスなど様々な作品で紡ぐ、現代アート入門。 書誌データ 初版刊行日2019/10/17 判型新書判 ページ数336ページ 定価1056円(10%税込) ISBNコードISBN978-4-12-102562-3 書店の在庫を確認 ❑紀伊國屋書店 ❑丸善&ジュンク堂書店 ❑旭屋書店 ❑有隣堂 ❑TSUTAYA 書評掲載案内 ・朝日新聞(朝刊)2023年10月15日 ・図書新聞2020年2月8日号/
あなたにとって、“働く”ということは、生活の「手段」でしょうか、「目的」でしょうか? 趣味と仕事の両立を目指す人は多いですが、趣味に全集中する人は意外と少ないもの。どういうきっかけでその生き方を選んだのか……宝塚のトップスターにハマり、贔屓(ひいき)の退団を機に働き方を変えた女性Sさんにインタビューしました。 趣味に全集中し、仕事をほとんど辞めたSさん 光り輝いていた贔屓 ――Sさんの宝塚との出会いはいつごろですか? もともと家族が宝塚に通っていて、小さいころから劇場に連れて行ってもらっていました。大学生くらいから自分のお金でチケットがとれるようになって、ゆるゆるズブズブと“沼”にはまっていきました。ただ、はまりたてのころはハロー!プロジェクトやジャニーズなど、女子男子アイドルにもはまっていたので、宝塚だけに全集中というわけではなかったんです。 ――なるほど、宝塚に集中するようになったのは
Published 2019/07/28 15:00 (JST) Updated 2019/07/29 00:07 (JST) 戦後の歴史の中で廃れ、忘れ去られた落語がある。太平洋戦争中、国民の戦意高揚を目的に作られた「国策落語」。落語家の2代目林家三平は、その演目の一つ「出征祝」を約70年ぶりに復活させた。このほど長崎原爆資料館ホール(長崎市平野町)で開かれた長崎平和推進協会(横瀬昭幸理事長)の設立記念事業「戦争(せんそう)と演劇(へいわ)」で、特別高座として披露。抑圧された当時の“笑い”と世相を、巧みな話芸で再現した。 「これから話すのは決して面白い噺(はなし)じゃありませんよ」。にぎやかな出囃子(でばやし)に合わせて高座に上がった三平は、こう断って口演を始めた。「出征祝」は商家の若旦那に召集令状が届き、大旦那や番頭、使用人が祝いの宴を開こうとする内容の創作落語。使用人が口々に食べたい
AFPによると、OECDが12月7日に公表した国際学習到達度調査(PISA=Program for International Student Assessment)結果で上海が世界のトップに立った。 国別のトップは韓国とフィンランドだが、初参加の上海が全科目で首位を独占した。 アジアのほかの国・地域も極めて良い成績を収めた。韓国は読解力部門で2位、数学で4位、科学で6位にランクイン。香港、シンガポール、台湾、日本も好成績だった。 OECDの教育専門家は「質だけでなく機会の平等も重視する教育思想がアジア大陸の成功をもたらした」と分析している。 西洋諸国の専門家が高く評価する教育システムを持つフィンランドは、欧州勢でトップの成績で、読解力部門で3位、科学で2位、数学で3位につけた。 また、報告書によると、すべての国で、女性の方が男性よりも読解力の成績が良く、その差は学校教育1年分だった。この
研究代表者からのご挨拶 研究代表者 谷口功一 東京都立大学法学部・教授 法哲学 代表の谷口です。日本に10万軒以上もあると言われる「スナック」について、学術的な研究がまったく存在しないことに憤りを感じ、このたびサントリー文化財団様のご厚意による研究助成で研究会を立ち上げました。 サントリー文化財団以外に、この研究に対して理解を示して下さる助成金の拠出元は無いだろうと信じていたので、ご理解頂き、嬉しい限りです。これまで夜の街で費消してきた金額は家一軒に達しようかとする昨今、そろそろ酒呑みの半生を総括する意味でも、本研究を実りあるものとして完遂したいと思っています。 研究会Blog:http://snacken.hatenablog.com/ 個人Blog:http://taniguchi.hatenablog.com/ Twitter:@KoichiTaniguchi 「日本の夜の公共圏 ス
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