東日本大震災から来月で9年になるのを前に、詩人としても活躍する福島県の高校の教師が山口市の小学校で講演し、「たくさんの失われた命のためにも、夢を持って人生という山を登り続けてほしい」と子どもたちに語りかけました。 講演したのは、福島県の高校で教師をしながら詩人としても活躍している和合亮一さんで、和合さんが東日本大震災の直後から書き続けた詩集「詩の礫」(しのつぶて)は3年前、フランスの文学賞を受賞するなど国内外で大きな反響を呼んでいます。 山口市の大歳小学校で6年生の児童およそ110人が参加して行われた講演で、和合さんは震災のときの津波を「真っ黒い大きな壁」と表現し「建物も家も奪っていった」と当時の様子を伝えました。 また「ランドセル」と題した詩は、警察官になる夢をかなえたあと、震災のとき海辺で最後まで住民に高台への避難を呼びかけながら津波に飲まれ、今も見つかっていない教え子に贈ったものだと