「郵政見直し」国民負担1兆円:高橋洋一(政策工房会長)(1) 2009年11月13日(金)13:00 なぜ齋藤次郎「社長」なのか 亀井静香氏が金融・郵政改革担当相に就任し、さまざまな変化が起きている。10月21日には、日本郵政の西川善文社長が辞任を表明した。小泉改革以来続いてきた「郵政民営化」の取り組みは、これで完全に止まったといえる。いや、「再国有化」へと時代が戻った。さらに、齋藤次郎元大蔵次官が次期社長に決定する光景を目の当たりにして、「再国有化」から「財投(財政投融資)復古」までイメージしてしまう。 世間では、郵政を民営化された会社だと思うので、齋藤氏を「天下り」、「渡り」だと思うのだ。ところが今回、郵政の実態が「再国有化」や「財投復古」への転換であることを見抜ければ、齋藤氏は「役人再登板」ということだから、皮肉にも理にかなった人事だ。 だが、そもそもなぜ郵政民営化が必要だった