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具体例から学ぶ 多様体 Manifolds through Examples 関西大学教授 博士(数理科学) 藤岡 敦 著 A5判/288頁/定価3300円(本体3000円+税10%)/2017年3月発行 ISBN 978-4-7853-1571-9 C3041 具体例を通じて多様体の基礎を理解できるようにした入門書である。 前半の第 I 部では、ユークリッド空間内の多様体となる図形を例に挙げながら、多様体の定義にいたるまでの背景を丁寧に述べた。 後半の第 II 部では、多様体論に関する標準的な内容を一通り扱うとともに、やや発展的な内容である複素多様体・リーマン多様体・リー群・シンプレクティック多様体・ケーラー多様体・リー環についても、具体例を中心にあまり難しくならない程度に述べた。 ◆本書の特徴◆ 全体のあらすじを見渡せるよう、冒頭に「本書に登場する多様体の具体例」と「全体の地図」を設け
テンソル ―科学技術のために― Tensor Analysis 東京工業大学名誉教授 理博 石原 繁 著 A5判/210頁/定価3410円(本体3100円+税10%)/1991年7月発行 ISBN 978-4-7853-1068-4 (旧ISBN 4-7853-1068-5) C3041 科学技術の各分野では,ベクトル量と共にテンソル量が随所に現れてくる. 本書はテンソルの概念とその演算法を必要とされる読者のために,テンソルの代数とテンソルの解析の初歩を入門的に述べたものである.各種の応用例にふれながら「数学としてのテンソルの理論」を中心に解説し,特に第5章で応力とひずみについてふれた. 目次 (章タイトル) → 詳細目次 1.ベクトル 2.テンソル 3.2階テンソル 4.テンソル場 5.応力・ひずみ 6.曲線座標 詳細目次 → まえがき (pdfファイル) 1.ベクトル 1.1 ベク
手を動かしてまなぶ 群論 Group Theory through Writing 津田塾大学准教授 博士(数理科学) 原 隆 著 A5判/予400頁/定価3740円(本体3400円+税10%)/2024年6月発行 ISBN 978-4-7853-1603-7 C3041 ★ がんばる初学者・独学者を全力応援! ★ 新進気鋭の若手数学者が贈る、群論の壮大な物語ストーリー。 群 の例や例題を豊富に用意し、具体的な群の計算を通じて、抽象的な概念を手を動かしながら吸収できるようにした。本書にはいろいろな“顔”を持つ群が登場するが、それらの群を単に教科書的に羅列するだけでなく、現代数学のどのような場面で活用されるかについても言及した。群の世界はこれほどまでに広く豊饒だったのかと、その射程に驚かざるを得ないだろう。さらに、関連する話題や数学者の話を「よりみち」や「コラム」に添えた。 群の“迷宮ラビ
物理学選書 16 金属電子論 -磁性合金を中心として- The Physics of Dilute Magnetic Alloys 東邦大学名誉教授 理博 近藤 淳 著 A5判/238頁/定価5500円(本体5000円+税10%)/1983年11月発行 ISBN 978-4-7853-2317-2 (旧ISBN 4-7853-2317-5) C3042 本書は金属中の伝導電子の示す基礎的諸性質、特に近藤効果といわれるものについて、じっくりと初心者にもわかるように解説したものである。 原子・分子の量子論から説き起こし、いわゆる近藤効果を、局在スピンの揺動という見地からとらえてその本質を解き明かす。さらに、近藤効果に関する厳密解について、数学的に難解にならぬようかなりのページを使って懇切に解説する。 目次 (章タイトル) → 詳細目次 1.原子 2.分子 3.金属のSommerfeld理論
第63回 『安倍三代』と整合する安倍晋三像を求めて 『検証 安倍政権 -保守とリアリズムの政治-』 (アジア・パシフィック・イニシアティブ、文春新書) 最初に。没後1年8か月を経て、歴史的人物として評価する時期が始まったと考えるので、以下「安倍さん」でも「安倍氏」でもなく、安倍晋三と表記する。 前回取り上げた『安倍三代』(青木理 著、朝日新聞出版、2017年)では、安倍寛(あべ・かん、1894~1946)、安倍晋太郎(あべ・しんたろう、1924~1991)、安倍晋三(あべ・しんぞう、1954~2022)という安倍家三代の政治家の肖像を徹底した取材で描き出していた。著者は安倍晋三が、祖父・父と比べて異質であると指摘していた。著者の青木氏が関係者から引き出した安倍晋三像は「要領は良いが、飛び抜けて優秀なわけでも、全くダメなわけでもない。優しいが影は薄い」というものであり、要約すると「信念がない
化学サポートシリーズ 化学薬品の基礎知識 Wise Use of Chemicals 上智大学名誉教授 理博 杉森 彰 著 A5判/132頁/定価2420円(本体2200円+税10%)/2004年4月発行 ISBN 978-4-7853-3412-3 (旧ISBN 4-7853-3412-6) C3043 化学薬品を“安全に”かつ“効率的に”使用するために必要な、基本的な考え方を簡明にまとめたガイドブック。化学に携わる者にとって、早い時期に身につけるべき化学物質との上手な付き合い方を系統的に考察している。また、現代の情報化時代に即した、化学物質に関する情報の受容・発信の基礎知識についても述べる。 サポート情報 ◎ はじめに (pdfファイル) ◎ 索引 (pdfファイル) ◎ 正誤表 (pdfファイル) 目次 (章タイトル) → 詳細目次 1.化学薬品(物質)のライフサイクル 2.化学
Amazon 楽天ブックス セブンネットショッピング honto Knowledge Worker 紀伊國屋書店 ヨドバシ・ドット・コム TSUTAYA ローチケHMV e-hon Honya Club 丸善,ジュンク堂書店,文教堂 紀伊國屋書店(新宿本店) 三省堂書店 有隣堂 TSUTAYA 大学生のための 力学入門 ・Amazon Kindleストア ・楽天Kobo ・Google Play ・BOOK☆WALKER ・BookLive! ・紀伊國屋 kinoppy ・セブンネットショッピング ・Reader Store ・ひかりTVブック ・honto ・eBookJapan ・dブック ・どこでも読書 ・いつでも書店 ・COCORO BOOKS ・ヨドバシ.com ・BOOKSMART ・auブックパス ・DMM電子書籍 大学生のための 力学入門 Introduction to N
物理学レクチャーコース 熱力学 Thermodynamics 放送大学教授 博士(理学) 岸根順一郎 著 A5判/338頁/定価3740円(本体3400円+税10%)/2023年11月25日発行 ISBN 978-4-7853-2412-4 C3042 物理学の教育・学びの双方に役立つ21世紀の新たなガイドとなることを目指し、多様化する“大学の講義と学生のニーズ”に応えるものとして刊行された、『物理学レクチャーコース』の一冊である。 本シリーズでは、講義する先生の目線で内容を吟味する編集委員に加え、国立科学博物館認定サイエンスコミュニケーターの須貝駿貴さんと予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」講師のヨビノリたくみさんに編集サポーターとして加わっていただき、学習する読者の目線で、テキストの内容がよりわかりやすく、より魅力的なものになるように内容を吟味していただいていることも、大きな特徴の一
基礎数学選書 18 数字と数学記号の歴史 富士短期大学名誉教授 大矢真一・ 元 富士短期大学教授 片野善一郎 共著 A5判/200頁/定価1980円(本体1800円+税10%)/1978年8月発行 ISBN 978-4-7853-1120-9 (旧ISBN 4-7853-1120-7) C3041 本書は,いわゆる数学史ではなく,数字と数学記号の歴史をたどったものである. 数学の理論解釈の歴史とともに,その道具である数字や数学記号にも多くの歴史による変遷があり,現在の記号に至るまで,国家や時代の違いによって各種の表記法が用いられて改良進歩してきた. 本書の前半1/3で数字の歴史を,他は数学記号の歴史を,最後に和算の記号を解説した.収める範囲は基礎的なもので,初等数学(微積分)までにとどめてある. 目次 (章タイトル) → 詳細目次 I 数字の歴史 1.数字の歴史 2.分数と小数 3.
手を動かしてまなぶ フーリエ解析・ラプラス変換 Fourier Analysis and Laplace Transform through Writing 関西学院大学教授 博士(数理科学) 山根英司 著 A5判/274頁/定価2860円(本体2600円+税10%)/2022年11月25日発行 ISBN 978-4-7853-1594-8 C3041 ★ 難しいことをやさしく、やさしいことを深く ★ 「難しい公式が多くて、計算が大変」。そんな声が聞こえてきそうなフーリエ解析とラプラス変換。本書はその難所の乗り越え方や計算のコツを豊富に盛り込み、著者独自の語り口で読者が手を動かしながらスムーズな理解へ到達できるように導く。一方、理論的裏付けへの目配せも怠らない。ついに現れた画期的な入門書。 → 「手を動かしてまなぶ」シリーズの紹介ページへ ◆本書の特徴◆ ● 全体のあらすじが見渡せるよう、
第61回 儲けの誘惑に逆らえなかった大日本阿片帝国 『阿片帝国・日本』(倉橋正直 著、共栄書房、2008年) 『満州裏史 -甘粕正彦と岸信介が背負ったもの-』(太田尚樹 著、講談社、2011年) 過去数年、この連載では「戦後日本政治に戦前からの阿片の闇資金が流入したのではないか」という仮説をたてて、戦前日本の阿片政策を追っかけてきた。その結果見えてきたのはどうしようもなくルーズで、漸減策と制度に名を借りつつも、国際条約に違反してでも阿片を密売し続けた、まったくもって世界に対して申し開きの出来ない犯罪国家・大日本帝国という実態であった。 今回紹介する一冊目『阿片帝国・日本』は、それでもまだ、「日本は植民地とした台湾で、後藤新平が立てた漸減策に従って、阿片の撲滅を目指していた」と信じている人を完全にノックアウトする一冊である。著者は愛知県立大学の教授を務めた東洋史学の歴史学者。本書の他に『日本
第62回 あまりに異質であった三代目 『安倍三代』(青木 理 著、朝日新聞出版) ずっと続けてきた阿片を巡る読書だが、現在少々停滞している。問題意識は「昭和初期から敗戦に至るまでに大日本帝国が国際条約に違反して商った阿片の収益は、戦後の日本の政治にどう関係したのか」だが、だいたい出版されている本としては読み尽くしたかな、というところまで来てしまった。 そこで、逆方向から攻めることにした。ここまで、日清戦争による台湾の植民地化から始めて時代を追うようにして読書してきた。では、逆に現在から歴史を遡るようにして読書していったなら、なにか分かるだろうか。 阿片に関係し、戦前と戦後をつなぐキーパーソンは、間違いなく岸信介だ。しかし岸は賢く、老獪であり、容易なことでは尻尾を出さない。ならば、現在から岸へと遡る形で読書すれば、なにかが見えてくるのではないか。 というわけで読んだのが今回取り上げる『安倍三
第57回 阿片周辺の物事と人々 『特務機関長 許斐氏利』(牧 久 著、ウェッジ) 前回からの2か月で、日本の政治の様相は大きく変化してしまった。7月10日の参議院選挙を控えた7月8日、安倍晋三元首相が選挙応援演説で訪れた奈良市で暗殺された。逮捕された犯人がカルトの旧統一教会に生活を破壊された経歴をもち、「カルトと結んだ安倍元首相を殺そうと思った」と供述したことから、自由民主党と旧統一教会との関係が一気にクローズアップされた。安倍政権第二期のあたりから安倍元首相は旧統一教会との関係を深め、選挙に利用していたのである。その影響は暗殺から2か月近く経った今も続き、岸田政権を揺さぶっている。 この暗殺に私は大きなショックを受けた。というのも、参議院選挙に当たって「いったいなぜ自民党はかくも変質してしまったのか」と考え続けていたのである。気が付けば私は小学生の頃、三角大福の1970年代初頭から自民党
数学をまなぶうえで大切な姿勢として「行間を埋める」ことがあげられる。数学の教科書では、$P$ という仮定から $Q$ という結論が導かれるまでにいたる推論の過程は必ずしも丁寧に書かれているとは限らず、省略されていることが多い。そうした省略に対して無頓着であることは正しい理解を妨げる危険な行為であり、読者には省略された「行間」にある推論の過程を補い「埋める」ことが望まれる。 本シリーズでは、そうした「行間を埋める」ことを助けるために、下記のエ夫を行った。 ◆ “手を動かしてまなぶ”シリーズの特徴 ◆ ● 全体のあらすじが見渡せるよう「全体の地図」を設けた(書籍掲載またはウェブ公開)。 ● 読者自身で手を動かして解いてほしい例題や、読者が見落としそうな証明や計算が省略されているところにアイコンを設けた。その具体的なやり方を別冊「行間を埋めるために」でウェブ公開した。 ● ふり返りのマークを用い
関数解析の基礎 Foundations of Functional Analysis 名古屋大学教授 博士(理学) 吉田伸生 著 A5判/332頁/定価4180円(本体3800円+税10%)/2023年8月25日発行 ISBN 978-4-7853-1599-3 C3041 現代数学の視点から標準的内容を解説した関数解析の本格的入門書。初学者にとって理解しやすい一方、専門家までもが目を見張る水準まで定式化の美しさ、証明の切れ味を磨きぬくという著者の精神が貫かれている。証明法や具体例については、下記のような特色をもつ。多数の練習問題(問)も収録。 ◆本書の特徴◆ ● 定理や命題は可能な限り自然で一般的仮定のもとで証明した。 ● 具体例をできるだけ多く取り入れ、それらを通じ、理論の有用性を実感できるように工夫した。 ● 一様有界性原理、開写像定理、閉グラフ定理(「関数解析三大定理」)に対し、近
第59回 “殿様”と右翼と左翼 『最後の殿様 -徳川義親自伝』(徳川義親 著、講談社、1973年刊) さて第57回の続き。「中国大陸で日本が行った阿片密売の上がりは、戦後政治にいかにして流れ込んだのか」という問題意識で読書をしていたら、興味深い人物が次々に網に引っかかってきてしまったという流れで行き当たったのが、今回取り上げる『最後の殿様』だ。 これがもう滅茶苦茶に面白い本で、今回の原稿は引用だらけにならないように注意しないといけない……とまず自戒しないといけないぐらいだった。 “最後の殿様”徳川義親(とくがわ・よしちか、1886~1976)とはどんな人物か。華族であり貴族院議員でもある。89歳まで長生きし、幕末大名の息子としては最後まで健在だったので、「最後の殿様」と呼ばれた。 その父は幕末に幕府の重臣を務め、大政奉還で大きな働きをした“幕末四賢侯”のひとり松平春嶽(1828~1890)
第4回 素数定理を紐解く ~前編~ 大野 泰生・谷口 隆(共著) その名も「素数定理」と呼ばれる数学の定理がある.素数とは, $2$, $3$, $5$, $7$, $11$, $\cdots$ のように, $1$ と自分自身以外に約数をもたない数のことだ.一見したところ特段の法則はなさそうにも思われるが,実のところなかなか底の知れない秘密を宿していることが明らかになっており,現在も数学の重要な研究テーマのひとつとなっている. それにしても「素数定理」というのはなかなかに思い切った名前だ.定理の命名には歴史的な偶然がつきもので,いつでも最も理にかなう名前が定着するわけではない.とはいえ,そこまでの名が付いたからには,素数についてかなりインパクトのある定理だと考えて間違いないだろう.数学者がこの素数定理にどのような可能性を感じ研究してきたのか,今回と次回で,少し落ち着いて考えてみたいと思う.
論理設計概論 -電子計算機の理解のために- 元 京都大学教授 理博 高須 達 著 A5判/250頁/定価1210円(本体1100円+税10%)/1967年11月20日発行 ISBN 978-4-7853-1021-9 (旧ISBN 4-7853-1021-9) C3041 本書は、デジタル回路の論理設計の基礎理論を、実際上の応用と対比させながら解説したものである。電子工学的な話題はできる限り単純化した形で説明し、数学的な議論のときには論理的な明確さを保ちながら工学方面の読者にも容易に理解できるように十分な解説を加えた。
第58回 さようなら、鹿野司さん 『オールザットウルトラ科学』(鹿野司 著、ビジネスアスキー、1990年刊) 『サはサイエンスのサ』(鹿野司 著、早川書房、2010年刊) 『教養』(小松左京・高千穂遙・鹿野司 著、徳間書店、2000年刊) 「歳を取ると避けられないのは友人の死である」と書いていたのは星新一『祖父・小金井良精の記』だったか──2022年10月17日、サイエンス・ライターの鹿野司さんが長年の闘病の末に亡くなられた。享年63歳。 この連載は「松浦晋也の“読書ノート”」「鹿野司の“読書ノート”」という対で構成されているが、その一方を担っていた鹿野司さんだ。鹿野さんの担当分は2016年6月で休載となっていた。 鹿野さんとはじめて会ったのは1999年の秋、宇宙作家クラブ設立の準備会合の時だ。だが、それよりもずっと前に私は鹿野司という人物を知っていた。マンガを通じて知っていた。とり・みき
第16回 作品中に含まれた天文学の断片を専門家の立場から読み解く 半田利弘 著『宇宙戦艦ヤマト2199でわかる天文学』(誠文堂新光社) 1974年に初放送された『宇宙戦艦ヤマト』は日本のアニメ史上、独特の位置を占める作品だ。おそらく、このメルマガを読んでいただいている読者にも、ヤマトの物語や、あのテーマソングなどを、懐かしく思い出すかたがたくさんいらっしゃるだろうと思う。私にとっても、『宇宙戦艦ヤマト』は青年時代に夢中になった、忘れがたい作品の一つだ。 これ以前のアニメは、どちらかといえば低年齢の子ども向けのものと考えられていた。 しかし、『ヤマト』は、本格的なSF世界を舞台に、戦争と複雑な人間ドラマを描いて、青年層を含む幅広い世代にアニメファンがいることをはじめて世に示すことに成功した。今や世界に広がった、コミケなどに象徴されるおたくムーブメントも、この作品が起爆剤となって黎明期の躍進を
【裳華房】 メールマガジン「Shokabo-News」連載コラム 「松浦晋也の“読書ノート”」「鹿野 司の“読書ノート”」 (2024/2/28更新) 裳華房が配信しているメールマガジン「Shokabo-News」にて連載中のコラム「松浦晋也の“読書ノート”」「鹿野 司の“読書ノート”」の記事一覧です。 本コラムは、ノンフィクション・ライター/サイエンスライターの松浦晋也さんと鹿野 司さんに、お薦めの1冊や思い出の書籍、新刊レビューや折々のニュースに絡めた書籍の紹介など、毎回、広範囲にわたる書籍をご紹介いただくものです。(お二人のプロフィールは →こちら) ※「鹿野司の“読書ノート”」は長らく休載中でしたが、鹿野司さんが2022年10月17日に63歳で逝去されました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。(2022/10/25記) このサイトには、メールマガジン配信後、できるだけ早い時期に掲載
第55回 阿片頼みだった満洲国の財政 『満洲国の阿片専売 -「わが満蒙の特殊権益」の研究-』(山田豪一 著、汲古書院) 前回、里見甫(1896~1965)と甘粕正彦(1891~1945)という2人の阿片フィクサーが、戦前・戦中の中国大陸において具体的にどのようなルートで阿片ビジネスを行っていたかを、推測を交えつつもある程度解明した。公立図書館の蔵書を読んで付き合わせるだけで、けっこう分かるものだと、私も驚いた。 彼らの阿片ビジネスが紋様だとして、ここで問題になるのは「地」だ。つまり、そもそも20世紀の中国大陸において、阿片という作物・商品はどのような位置付けで、どのように栽培・精製され、流通していたのか。その地に乗っかるかたちで里見も甘粕も、そして関東軍も阿片に関わっていったのだから、地を押さえることで日本が彼の地で行っていた阿片ビジネスの全体像が見えてくるはずである。 そこで見つけたのが
本シリーズ「数学のとびら」は、数学をこころざす学部2年生以上のかたを対象とした、本格的な入門書シリーズです。全学教育で学ぶ基礎数学とは一味違う、数学的な厳密さに裏打ちされた美しい世界を、丁寧な解説とともにご堪能ください。 ◆ “数学のとびら”シリーズの特長 ◆ ● 数学科の学部生を対象としたラインナップ。数学的に厳密でありながら、丁寧な解説。 ● 各章のはじめに「この章の目標」として何を学ぶかを明示しており、見通しを立てて学習できる。 ● 具体例・演習問題を手厚く収め、頭でわかるだけでなく実際の問題に取り組むための力がつく。原則として、すべての問題の解答を収録。 ● 本文のはじめに「キーワード表」(“とびらの鍵”)を掲載。どの章で何をするのかの流れを確かめたり、理解した概念にチェックを入れたりできる。
「物理学レクチャーコース」に関するお知らせ ●『熱力学』の著者、岸根順一郎先生による特別講義をYouTubeで公開しました。 (2024/3/27) ●『熱力学』の「TrainingとPracticeの詳細解答」を更新しました。 (2023/12/19) ●『相対性理論』の内容見本などを掲載しました。 (2023/12/4) ●『相対性理論』の「TrainingとPracticeの詳細解答」などを掲載しました。 (2023/11/28) ● 下記2点を刊行しました。(2023/11/27) ・『熱力学』岸根順一郎 著 ・『相対性理論』河辺哲次 著 ●『熱力学』の内容見本、「TrainingとPracticeの詳細解答」などを掲載しました。 (2023/11/20,11/24) ●『物理数学』の著者、橋爪洋一郎先生による特別講義をYouTubeで公開しました。 (2023/10/13、10/
第52回 阿片で得た裏金はどこにいったのか 『昭和の妖怪 岸信介』(岩見隆夫 著、中公文庫) 『巨魁 岸信介研究』 (岩川 隆 著、ちくま文庫) 前回書いたように、中国大陸での阿片密売ビジネスの上がりが、敗戦後に日本の政治に流れ込んだルートがひとつはっきりと判明している。フィクサー・児玉誉士夫(1911~1984)のルートだ。 児玉は戦時中、海軍航空本部の物資調達を請け負い、巨利を得た。扱う物資の中には阿片も入っていた。1945年(昭和20年)、敗戦必至の情報を得た児玉は、その利益を宝石や金に換えて日本に持ち帰り隠匿した。戦後、日本における反共政権の樹立を目指した児玉は、そのカネの一部を鳩山一郎(1883~1959)に渡して支援する。1954年に鳩山は内閣総理大臣に就任するが、国会は混乱し、1955年に鳩山率いる日本民主党と吉田茂(1878~1967)らの自由党が合同し、現在に続く自由民主
基礎物理学選書 2 量子論(新装版) 東京大学名誉教授・山梨大学名誉教授 理博 小出昭一郎 著 A5判/212頁/定価2750円(本体2500円+税10%)/2021年11月発行 ISBN 978-4-7853-2141-3 C3042 本書は、大学初年級程度の読者が、量子力学の筋道をできるだけ正確に理解できるような自習書として書かれた書で、長年に亘って、「量子論」の定番書として位置づけられてきた、大変定評のあるロングセラーの教科書・参考書の新装版である。 この新装版では、例題の解答の文末や少し高度な話の冒頭にはアイコンを入れて、本文との違いが視覚的にもわかるように手を加えた。内容については、ほぼ改訂時のままとした上で、誤植や用語の不統一の修正を行った。 サポート情報 ◎ 旧版(1990年発行の改訂版)の紹介ページ ◎ 改訂版序/初版序 ◎ 索引 (以上 pdfファイル) 目次 (章タイト
一歩ずつ学ぶ ゲーム理論 -数理で導く戦略的意思決定- A Step-by-Step Approach to Basic Game Theory 東京都立大学教授 博士(工学) 渡辺隆裕 著 A5判/312頁/定価3630円(本体3300円+税10%)/2021年11月15日発行 ISBN 978-4-7853-1593-1 C3041 数式で理解する。だから、応用できる。 さぁ、ゲーム理論を学ぶ旅に出かけよう! これまで経済学を中心に発展してきたゲーム理論は、社会科学の分野はもちろんのこと、現在では、工学系の広い分野にも応用されている。特に近年は、人工知能やデータサイエンスなどの計算機科学や情報系の分野でも盛んに応用・研究されており、非常に重要視されるようになっている。 個人や企業の行動を分析し、社会をモデル化する一般的な枠組みを与えるゲーム理論は、統計学やプログラミング、最適化の数学と
本質から理解する 数学的手法 Essential Understanding of Mathematical Methods 東京理科大学教授 博士(工学) 荒木 修・ 東京理科大学教授 博士(理学) 齋藤智彦 共著 A5判/210頁/2色刷/定価2530円(本体2300円+税10%)/2016年11月発行 ISBN 978-4-7853-1570-2 C3041 ★直観でとらえ,イメージを創ろう!★ 本書は,「数学は得意ではないけれども,嫌いではない.だから何とか根本から理解したい.」という大学理工系諸学科の学生(後輩諸君)のために,同じく学生時代に数学で悩んだ2人の著者が,(先輩)数学ユーザーの立場から執筆した. 大学の講義や従来の教科書では省略されることが多い前提知識や学ぶ目的こそが本質であると考え,大学理工系の初学年で学ぶ基礎数学について,「この数学を学ぶことにどんな意味があるのか
マクスウェル方程式から始める 電磁気学 Electromagnetics 東京大学名誉教授 理博 小宮山 進・ 栄東高等学校教員 竹川 敦 共著 A5判/288頁/2色刷/定価2970円(本体2700円+税10%)/2015年11月発行 ISBN 978-4-7853-2249-6 C3042 ★電磁気学入門書の新しいスタンダード★ 基本法則であるマクスウェル方程式をまず最初に丁寧に説明し、基本法則から全ての電磁気現象を演繹的に説明することで、電磁気学を体系的に理解できるようにした。クーロンの法則から始める従来のやり方とは異なる初学者向けの全く新しい教科書・参考書であり、首尾一貫した見通しの良い論理の流れが全編を貫く。理工学系の応用・実践のために充全な基礎を与え、初学者だけでなく、電磁気学を学び直す社会人にも適する。 なお、本書の内容を補完する“補足事項”を裳華房Webサイト上に用意
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