水際緩和、遅れた政治判断 「成功体験」引きずる岸田首相 2022年10月12日07時09分配信 岸田文雄首相=7日、首相官邸 水際対策を大幅に緩和した岸田文雄首相の政治判断は、他の先進7カ国(G7)に比べて遅れた。昨年11月に外国人の入国停止を打ち出し、厳しい対策を求める世論に評価された「成功体験」を引きずったためだ。自民党内からは「3カ月は早くできた」(長老)などと、首相への不満が出ている。 首相は11日、公明党の山口那津男代表と首相官邸で昼食を共にした際、「大いにインバウンド(訪日客)が増えて観光、宿泊、飲食が振るうよう期待する」との認識で一致した。 首相は昨年11月、欧州で変異株「オミクロン株」が確認された直後に外国人の原則入国停止を表明した。「批判は私が全て負う覚悟だ」と大見えを切ってみせた首相に世論は好感し、内閣支持率は軒並み上昇した。首相の念頭には、コロナ対応で「後手」批判を受