最近、授業終了後、学生から「お疲れ様です」とか「ご苦労様です」と言われることが増えてきた。私はこれを心よく受け入れられない。正直言ってムッとしてしまう。第一「教えてくれてお疲れ様」ということばの使い方は変だし、何だか言外に「教師という商売も大変ですね」という意味が含まれているような気がしてしまう。だが、当の学生は全く気づいていない。彼らは単なる挨拶の一つと考えているらしく、バイト先で使うのと同様、声を掛けてコミュニケーションを計っているだけなのであろう。いや、むしろ労うことで教師との連帯を感じているのかもしれない。「お互い授業で疲れましたね」ぐらいの感覚と考えるべきか。 一方、教師側の意識は異なっている。知識という金銭で買えぬものを、学生に惜しみなく与えているつもりだ。更に学問以外でも学生を育もうとしている。したがって授業外の相談にも応じるし、学外コンパで親睦を深めたりもする。無論卒業後で