前回のコラムでは、親子上場銘柄が投資対象として面白いという話を展開したが、親子上場の数は400にも上るため、今回は具体的に投資対象となりそうな銘柄を選別するポイントについて考えてみる。 少し前の日経ヴェリタスでは、上場子会社の中でもPBRで割安な50銘柄を一覧にして記載してあったが、そのように投資指標で比較するのは1つの手法である。 今回は「エクイティストーリー」に着目してみたい。親子上場解消の手段は大きく2つ存在する。親会社による完全子会社化と、上場子会社の外部への売却である。 ■子会社の事業内容で、売却と子会社化を使い分ける日立 前回のコラムで取り上げた日立製作所(6501)は、今回は上場子会社5社を完全子会社化することにしたが、2年前には日本サーボという上場子会社を日本電産に売却したこともある。同じ会社でも親子上場の解消手法を使い分けていることがわかる。 完全子会社化の場合、