12月末に拙稿前篇が掲載された後も、「歴史認識」をネタとした中国・韓国の日本攻撃は沈静化するどころか、烈しさを増す一方である。その「戦場」は東アジアから欧米、世界50カ国へと広がり、とうとう国連の安全保障理事会の場にまで及んだ。中国の国連大使は、わが国総理を呼び捨てにして批判するという非礼の挙に出、この非難攻勢に、あろうことか北朝鮮の大使までもが加勢する事態となっている。 このとき中国は、安倍総理の靖国参拝について、「反ファシズム戦争の勝利と、(第二次大戦の)戦後の国際秩序に対する挑戦だ」と非難したが、「反ファシズム戦争の勝利」とは、戦勝国、とくに米国が、第二次世界大戦の正当性をアピールする際に使う言葉である。 「人類の敵であるファシストを倒し、ファシズムを終わらせるための正義の戦い」。この言葉によって、米国が犯した人類史上最悪の「人道に対する罪」といっていい広島、長崎への原爆投下も、それ