去る6月12日付で「研究不正再発防止のための改革委員会」(岸輝雄委員長)名義による「研究不正再発防止のための提言書」が理化学研究所・野依良治理事長宛に提出されました。 この「提言書」は、日本の基礎科学研究ガバナンス(の不在)の歴史を考えるうえで、非常に重要な、画期的な内容を多く含んでいると思います。 私たちは7月7日に東京大学本郷キャンパス(17:30- 法文2号館文学部1番大教室)において哲学熟議「研究倫理と生命倫理 ―――STAP細胞問題に端を発して」を開催いたします(予約受付は電子メール gakugeifu@yahoo.co.jp 宛にて受け付けています。リンクをご参照下さい)が、ここで大切に議論したい大切な問題の基礎となるものが、今回の「提言書」の中にいくつも盛り込まれていると思いました。 それらについて、この場で比較的丁寧に検討してみたいと思います。 最初のテーマは「研究倫理と生