雇用の「質」は、なぜ改善しないのか？ - 備忘録

このところ景気は回復し、物価は上昇しているが、給与があまり増加せず、実質賃金の低下が問題視されている。景気が回復しても給与が思うように伸びないことの大きな要因は、「量」的な側面からみれば雇用は改善しているものの「質」的な側面が改善せず、非正規雇用比率が引き続き上昇していることである。例えば、総務省『労働力調査』の１月分の結果では「非正規雇用の割合は３７．６％」「前年同月に比べ１３３万人増えた」ということが話題になった*1。 ではなぜ雇用の「質」は、景気が回復しデフレではない状況になりつつある現在も改善していないのか──その主たる理由は、デフレ下における企業行動に慣性が働いているためである。デフレ下では、期待インフレ率がマイナスであるため、将来にわたって名目値で支払う長期雇用者の人件費や債務の利子などの負担の現在価値が大きくなる。これらの負担を抑制するため、企業にとって、必要な労働力をできる

[operator]

事業部は非正規雇用を増やす権限があるけど正規雇用を増やす権限が無い。事業部は景気に影響されるけど、人事部は計画経済で動いている。

[zef]

労働市場の規制緩和が賃金低下の直接的な原因だとは思わないが、賃金低下圧力の一因であることは否定できない。また、企業にベースアップを要求しながら労働市場の規制を緩和するというのは政策整合性が取れていない

[augsUK]

いったん非正規雇用を許可したら、それで十分な職に正規社員を投入することはないというだけ。コンビニのバイトは超好景気でも時給のいいバイトがやると思うが。

[perfectspell]

まさか皆このエントリを鵜呑みにしてるのではなかろうな。「2006年から2010年まで(つまりデフレでもありインフレでもある時期)非正規雇用比率が横ばい(慣性働かず)」という事実を常に思い出すべきhttp://goo.gl/UqmbXO

[chintaro3]

非正規雇用者は住宅ローン等で不利なので、めぐりめぐって不景気の要因になることも考慮が必要かと。

[by-the-A]

流動性が低下した中で改善するには、全体的に無駄な支出を容認しないと無理。

[Cru]

社会主義的な経済への介入が効率を低下させるというのはソ連崩壊後定番の見識だし因果関係に異論もないが、非正規雇用規制が外的条件になって安定解の位置を高める可能性はあるのではと強く疑う。欧州の戦後社民主義

[abesatoshi0831]

企業側の論理はそうだろう。

[daybeforeyesterday]

雇用の質 なぜに改善 しないのか

[Yagokoro]

もっと労働需給が逼迫して、企業が人材の囲い込みに動かない限り、労働の質は改善されない。

[shimomurayoshiko]

関係ないけど制限喰らってるバランス崩してくれるためかで「質」を維持したいのか（構築欲？）制御しにくるクズがいるからマジで気をつけろ。

[kaerudayo]

「デフレ下では、期待インフレ率がマイナスであるため、将来にわたって名目値で支払う長期雇用者の人件費や債務の利子などの負担の現在価値が大きくなる」

[myogab]

慣性というより不可逆なんだと思うよ。デフレ下で高止まりの人件費を均等に落としてれば公正だったろうに、そこでイス取りゲームやっちゃったからねえ。不当な高収入の維持＋劣悪労働に。で今前者にのみ賃金加算と

[tdam]

待望の失業率低下の前に消費税増税ですから…。"デフレ下における企業行動に慣性" 貿易赤字の慣性も反アベノミクス・旧日銀側論者からたびたび無視される。彼らが「与党」だったときの影響だというのに。

[namawakari]

“労働市場の規制緩和は、非正規雇用比率の上昇において本質的なものではない。ましてや、平均賃金の減少とは、何ら本質的なつながりを持つものではない”

[maturi]

この間の給与減少の要因は、給与水準の低いパートタイム労働者の構成比の上昇にあったことを示しており、一方で、フルタイム、パートタイムそれぞれの労働者の給与はむしろ増加していたのである

[yasudayasu]

デフレ下では期待インフレ率がマイナスで、将来にわたって名目値で支払う長期雇用者の人件費や債務の利子などの負担の現在価値が大きくなる。これらの負担を抑制するため労働力をできるだけ「変動費」化する。