[書評]太平洋の試練 真珠湾からミッドウェイまで（イアン・トール）: 極東ブログ

太平洋戦争とはどのような戦争であったか。なぜ日本は米国と戦争をしたのか。こうした問いに答えることは、容易でもあると同時に困難である。 容易というのは、すでにレディメードな解答が用意されているからだ。だがこの容易さは、どれほど学問的な装いをしていても、連合国軍総司令部(GHQ)が指導した戦後神話の影響を受けているのではないかという疑念が伴う。なにより「大東亜戦争」という呼称が上書きされている。もっともこの呼称は「支那事変」を含めていると見てよいこともあるだろう。 さらに戦後神話は近年では、太平洋戦争そのものの意味合いさえ薄め、「十五年戦争」的なアジア侵略を際立たせている。軍国主義日本といった思考の枠組みが優先されるからだろうか。「日本は戦争をすべきではなかった」から演繹されたような光景にも見える。 困難であるとすれば、戦後神話を除いたとき、太平洋戦争がどのような光景に見えるか、と問うことだ。

[hemocoro]

>ハワイ攻撃に注力し、壊滅させるべきだった　って本の内容なのか氏の考えなのか。

[kerodon]

戦後神話を捨象したら思考停止になると思う。読む人（私も）は「神話」も捕捉しておくべきだと思う。

[k-takahashi]

『敗戦の理由付けは、敗戦を後から戦後神話と整合させる弁解』『山本の意図どおりに戦闘を進めたら講和に持ち込めて、日露戦争のように勝利できただろうか。これも、本書を日本人が読むときのスリリングな問いかけ』

[ncc1701]

太平洋の制海権を押さえてハワイを占領下に収め、カリフォルニアに難攻不落の橋頭堡を築くくらいのところまで行かなければ、アメリカは講和を考えなかっただろうな。

[bata64]

面白そう。が、上下巻合わせて3360円。本屋で見かけて、買うかなー。

[WereIm]

史全体問えて良』(連想game:一人→統一→全体→良/ry)と言いかねん勢いｗ 以上３種の命題の特質を『対爺反証不能性』というｗ／「戦後神話」なる呼称作っちゃう大boomerang(爆)／http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20130608/1370647802

[lucifer_af]

おもしろそうな本だなー。

[takahiro_kihara]

「失敗の本質」は前から読もうとは思ってるんだけど、未だ機会なしorz（家で積ん読してたかな？）

[charlestonblue]

日本人の詰めの甘さ。日露戦争は徹底したが、その後の戦争は日本の本質に戻ってしまったのか。読んでみようっと。

[hihi01]

このブログエントリーを読むだけでも、ああ、そうだよなって思える。戦後史の見直しが進んだ成果。 →　http://d.hatena.ne.jp/hihi01/20140217/1392663911

[POPOT]

"本書が明確に提示するのは、太平洋戦争初期において日本は明確に勝っていたことと、それがなぜ敗北に至ってしまったかということだ"

[fuldagap]

氏のような歴史好きのひとでも「ミッドウェー海戦転換点史観」みたいなのあるのだなー。米地上機に南方資源地帯叩かせないためにはニューギニアの確保が必要なので、珊瑚海以降はってのが最近の流行りの気がした。

[godmother]

現在の日本や米国を知ろうとする中で必ず、「あの戦争の意味は何だったのか」と振り返って調べたい衝動が起こるが、中々その視点だけで書かれているものがないと思っていた。ゆっくり読んでみたい。

[takeishi]

日本軍が東南アジアでイギリスと戦争している間、アメリカは太平洋方面には傍観もしくは消極的な介入のレベルでいてくれたら、という期待が当時の日本側に有ったりするのかな

[hahiho]

何度図上演習しても勝てない戦艦保有比率に絶望した海軍が、空母使った奇襲開戦で戦艦を沈めて比率逆転すれば今度はアメリカが絶望する番だと考えたのが、真珠湾計画において戦艦以外への攻撃がヌルい理由。

[gimonfu_usr]

後ほど拝読。理解できたら。

[oguogu]

これは本を読みたくなる書評だな。買うか買わないかわ解らないけれど、思わずアマゾンのリンクを踏んでしまった。