団体競技としての刑事尋問 - レジデント初期研修用資料

冤罪を扱った本を読んで思ったこと。 警察で行われる被疑者の取り調べ、とくに「それが冤罪であった」と断じられた刑事尋問というものは、被疑者と捜査官の戦いというよりも、むしろ「たしかな記憶などどこにもない」ということをルールの前提にした、一種の団体戦であるように思えた。 空白の時間は大切 トイレでその場を離れた誰かに対して、「さっき君がトイレに立った時に聞いたんだけれど、みんなずいぶん君のことを嫌っているみたいだね」とささやいてみせても、嫌なことを聞かされたその人には、ささやきの真実性を検証できない。「君のことを嫌っている」と断じられた誰かに問いただしたところで、その人の言葉が真実かどうかもわからないし、もちろんささやいた人間が嘘をついているのかどうかも証明できない。 検証できない時間の空白に猜疑心を植え、それを踏み台に人間関係の分断を試みるのが、誰かの信念を書き換えるときの基本的なやりかたで

[murasakihukurou]

証拠積み上げの論理ゲームではなく信念書き換えの自供ゲーム。

[guldeen]

『敏腕検察官』として知られた人が、いざ自分が"証拠捏造"容疑で聴取を受けると知るや「取調の可視化を！」と吠え立てたのは、つまりそういう事。遠隔操作ウイルス事件で4人も誤認逮捕してるのだし、可視化は必要だ。

[filinion]

言い換えると、取調官が録音を絶対に拒否するならば、そこで行われようとしているのは「取り調べ」ではなく、「信念の書き換えゲーム」…ある種の洗脳である、という。／録音されないなら取り調べに応じない。

[yohichidate]

最後の「録音機というものは、仕事のルールを根本から変えてしまう、到底容認することができない道具」という言葉が非常に印象的でまさにその通りなんだと思う。

[nijuusannmiri]

だから、取り調べの可視化は「革命」に近い。

[y-wood]

だから警察・検察は録音録画を拒否するのか。

[dzod]

取り調べで離間の計とか外道すぎる。特に「悪い弁護士に当たっちゃいましたね。あの人は口だけで、信じると大変な目に会いますよ」はひどい。読ませるエントリ

[t-tanaka]

そう，記憶は誘導で作られる。数日前，場合によっては数年前のことを聞かれても正確に答えられる人間はいない。ロシアでドライブレコーダーが普及したように，日本でもライフログ・ツールが普及するかもしれない。

[raitu]

山本七平曰く日本民族は「政治の天才」。政治とは即ち場を支配し関係性を調整するため、感情と損得を握り切ること。その天才民族が取り調べすれば、ソースがなくても真犯人をでっち上げることなど造作もない。ホラー

[naga_sawa]

現行の取り調べの状態と記録・可視化による影響について

[skn_0410]

なるほど。

[airj12]

「問題に関する温度差に断絶が感覚できたそのとたん、人の心は簡単に折れてしまう。」気を付けよう

[dekaino]

怖い話だ

[rig]

被疑者を取り巻く味方は、弁護士の人や家族、友人といった複数人数のチームは、まずは被疑者から一番遠い人間、事件に関係の薄い人間から、皮をむくようにして引き剥がされるのだろうと思う。

[flasher_of_thought]

捜査官の「主観」を被疑者に刷り込ませることで「被疑者の主観」と言われるモノを創出していくんだもんね。そりゃ、「客観」を担保するものは邪魔なだけだよ。

[laislanopira]

ゲームを支配する者はルールを変え、相手を分断する

[ume-y]

「録音はルールを根本から変える」

[jt_noSke]

ふーむ

[Donca]

✔ 団体競技としての刑事尋問