100年、いや130年に1度の変革期を迎えたと言われる自動車業界。価値観の変化で、所有からカーシェアリングの流れが加速し、世界の新車販売台数や保有台数の行方に自動車業界が注目している。二酸化炭素(燃費)の削減規制は、保有台数の高精度な見積もりをベースに、決める必要がある。自動車を知り尽くす元トヨタ自動車の技術者で愛知工業大学工学部客員教授の藤村俊夫氏は、2050年の保有台数を算出。現状の燃費規制は緩すぎると警鐘を鳴らす。(近岡 裕=日経 xTECH) 本連載の第4章として取り上げるテーマは、将来の自動車の保有台数と二酸化炭素(CO2)排出量の予測だ。今回強調したいのは、以下の通りである。 世界の自動車の販売台数(新車販売台数)は2040年に1.1億(下振れ)~1.3億台(上振れ)と、現状の0.97億台(2017年)から増加する。 カーシェアリングは新車販売台数に影響を及ぼし、大きく見積もる
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