『風のたより』(第6号 一九九六年一一月一五日)に山下威士氏の「カール・シュミットの『遺産』──書簡目録について」という文章が掲載されている。この「遺産」とは、ノルトライン・ヴェストファーレン・ラント国立中央公文書館に「RW二六五」としてK一からK五〇〇という番号のついた五〇〇個のカートンに収蔵されているシュミットの残した膨大な資料のことであるが、山下氏の文章は、その中の書簡に関する資料が『カール・シュミットの遺産 ノルトライン・ヴェストファーレン・ラント国立中央公文書館収蔵目録』として公刊されたことについて紹介したものである。 私がこの「道産」の存在を初めて知ったのは、一九八八年一〇月中旬、プレッテンベルクのシュミットの家と墓を訪ねたときのことである。しかし、その後、アウシュヴィッツなど「ナチズムへの旅」に出かけたため、この「遺産」に対する具体的な行動は、年明けにずれこんでしまった。一九
ハイデガー, マルティン 【Heidegger, Martin】 (1889/09/26-1976/05/26) 1889年09月26日、ドイツ南西部バーデン=ヴュルテンベルク州(当時バーデン州)のメスキルヒに生まれる。父は教会の堂守フリードリッヒ、母はヨハンナ。1903年、ハインリッヒ・ズーゾ・ギュムナジウムに中途編入学。1906年、フライブルクのベルトルト・ギュムナジウムに転校。1909年、ギュムナジウムを卒業。イエズス会修道院に入るが心臓疾患により二週間で退院。フライブルク大学神学部に入学。1912年02月、大学を休学してメスキルヒへ帰る。10月復学する際に理学部へ転部。1912年04月、哲学部へ転部。1913年、学位論文「心理学主義における判断論」で博士号取得(翌年出版)。1914年、第一次世界大戦で従軍するが心臓疾患のため数日で除隊。1915年、教授資格論文「ドゥンス・スコトゥス
【承前】 録画したNHKスペシャル『無縁死 〜3万2千人の衝撃』を、メモを取りながら再視聴。 紹介されている事例は、堅実に生きてこられた方ばかりに見える*1(以下、敬称略)。 小林忠利(こばやし・ただとし、享年73) 32歳で勤務先が倒産。地元の秋田に両親を残して上京。 給食センターで働き、定年後は工場で派遣労働。「無遅刻・無欠勤」「キツイ単調作業でもニコニコ」という人柄で、亡くなる直前まで両親の供養料を払い続けたが、本人は無縁墓地に埋葬された。自宅で亡くなったのに、「氏名不詳」として官報に掲載された。 常山善治(つねやま・よしはる、享年55) タクシー運転手 ⇒ 医学生の実習のために献体され、「683♂」という番号札が付けられた。 若山鉢子(わかやま・はちこ、現在79才) 父親を早くに亡くした。 看護師の仕事と実母の介護で精一杯、結婚できなかった。 働いてつくった貯金で、40才の時にマン
11月2日に届いた、金子彰子さんの私家版の詩集『二月十四日』。 先日、「いま気になるもの」のひとつとして取り上げたところ、ご本人よりコメントがあり、縁あって1冊いただきました。表紙に直接メッセージが書かれていて、ちょっとびっくりしました。ありがとうございます。 この詩集ができるまでの一連の流れ、金子さんの詩、人と人の縁、というものに注目していました。でも自分が手に取れることはないだろうと思ってブログに取り上げたので、どしゃぶりの雨風の強い日にポストに入っているのを見た時は、おぉと思った。コピーをホッチキスで留めた、ご自分で製本した、17篇を収めた薄い詩集です。桃色の和紙の裏表紙がかわいらしい。 金子さんを触発したのは、今年の3月に東京で行われた、詩人のpippoさんとライターの岡崎武志さんのライブ&ポエムショーで朗読された、15歳の自分が書いた詩「二月十四日」でした。 その詩は岡崎さんのブ
再放送: 2010年2月3日(水) 午前0時45分〜1時43分 (2日の夜12時を回ってから) 総合 「孤独な2ちゃんねらー 「衝撃的」「初めて結婚したいと思った」」 「無縁死とかいうのにはワロタ」(カナ速) 全国1783、すべての自治体に聞き取り調査を敢行(NHK) 「引き取り手がなく、自治体によって火葬・埋葬された人」――年間3万2000人(2008年) そのうち、警察でも自治体でも身元が分からなかったひと(行旅死亡人)――年間1000人近く 無縁死3万2000人のうち、「家族がいるのに引き取られない」ケースがほとんど。 自宅の居間で亡くなっていたのに、「氏名不詳」の男性がいた(東京都大田区のアパート)。 大家さんが調べたら、賃貸の契約書が出てきた:「小林忠利」 ⇒ 隣近所と付き合いがなく、家族もいないため、身元が分からず。 ⇒ 勤務先だった給食センターに取材に行くと、「正社員として2
1929年のフライブルグ大学教授就任講演『形而上学とはなにか』は論理実証主義者たちの軽侮と嘲笑の格好の的になったのであった。カルナップのセンセーショナルな論文「言語の論理的分析による形而上学の克服」(1932年)で、ハイデガーは、擬似言明と論理的誤りに満ちた形而上学派の代表格として、口を極めて罵られている。彼らからの非難に対して、ハイデガーは公式にはなんの反論もすることはなかったが、3年後の1935年夏に行った講義『形而上学入門』のなかでこう答えている。 「無について考えたり話したりすることがすべて矛盾的であり、したがってまた無意味であるということを証明するために、矛盾律に訴え、もっとも一般的には論理学に訴えても、そこには本当のところはただ厳密らしさと学問らしさの見せかけしかない。」 この講義が出版されたのは1953年であるから、ハイデガーの反論が世に出たのはカルナップの攻撃から21年後の
宗教学研究室紀要 vol. 5 - 29 - 一体なぜ〈なぜ〉なのか ―ハイデガーとキリスト教神秘主義― ジャン・グレーシュ (杉村靖彦訳) 何故無しに 薔薇は何故無しに在る、それは咲くがゆえに咲く。 自分自身を気に留めることも、人に見られているかどうかを 問うこともない。 この有名な二行詩は、シュレージエンの詩人・神秘家であり、ライプニッツの同時代人 であったヨハン・シェフラー〔アンゲルス・シレジウス〕の著作『ケルビムのような巡礼 者』に登場するものです1 。これは、いつの時代でも引用する値打ちのある詩であって、そ の証拠に、この詩句は、マルティン・ハイデガー、ハインリッヒ・ロムバッハ、ジャック・ デリダといった現代の多様な著述者によって、幾度も参照されています2 。けれども、この 詩句はなおわれわれにとって意味をもつでしょうか。そして、何を考えさせてくれるでし ょうか。それはまた全く
ハイデガーは、奇妙な問い方をした。 「なぜ有るものがあって、むしろ無ではないのか?」 彼は、この問いは、孤独と絶望の淵から、暗黒の渦のようにして我々の前に生れ落ちる類の問いであると規定している。 それゆえに、この問いは、『形而上学入門』において、ハイデガーの本質的な主要な問いになったのである。 彼はこれを、あらゆる問いの中の問い、として規定している。 哲学とは、彼にとっては「問い」なのであって、それは何か答えを提示する学問ではない。 哲学は、徹頭徹尾、問いの探求、問いを問い続けることにのみあるとする。 そして彼は、この問いを問うことが、哲学であるとまで断言している。 私は今、机の上に置かれたリンゴを見つめている。 それは、そこにある。 だが、何故あるのか? 何故、〈ある〉のか? このリンゴは、何故〈あるもの〉なのか? 「リンゴが、〈ある〉」とは、どういうことなのか? それは、誰が〈ある〉よ
BitDefender(ビットディフェンダー)とは、ルーマニアのSOFTWIN社の開発・販売するアンチウイルスソフトウェアである。 概要[編集] 前身は1996年にルーマニア国内で発売されたDOSアプリケーションの「AntiVirus eXpert」で、その後Windows版、Linux版が開発される。2001年にブランド名を「BitDefender」に統一して世界販売を開始する。その後企業向け製品なども投入し、ヨーロッパでは高いシェアを持つ[要出典]。 検出率の高さと独自のヒューリスティック機能を持つアンチウイルスソフトウェアで、第三者機関によるテストでも常に上位に入る好成績を収めている[要出典]。サーバー向けからデスクトップ向けまで幅広い製品を展開している。 日本での法人向け製品(後述)の販売及びサポートはカントリーパートナーである株式会社サンブリッジセキュアウェイクが行っている。 個
以前から「フラーって読む価値あんの?」という疑いを持ちつつも放置したままにしてきたところの私は、せっかくのこの機会に、それを確認しに行く可能性がまったくないとはいえない、と思った。 ・・・が、平日だから無理だった。(最後のだけは日曜だった) 読書会の趣旨: STS Network Japanでは、3月28日(日)にスティーヴ・フラーの合評会をおこないます。 これは、2009年12月に、フラーの著書が3冊同時に翻訳刊行されたことに触発されて、フラーの主張や問題提起を幅広く再検討したいと思い、企画したものです。この合評会に向けた読書会を、2月23日(火)、3月9日(火)、3月23日(火)に開催します。各回とも、担当者が著書の概要を簡単に紹介した後、参加者全員で論点を検討します。 会場:東京工業大学 大岡山キャンパス 西9号館4階407号室(東急大井町線・目黒線「大岡山駅」下車徒歩3分) 以下の
「Windows Defender」 は、スパイ対策ソフト 「avast」 「NOD32」はウィルス対策ソフト 守備範囲が違うのでスパイウエアがインストールされた状態でスキャンすれば「Windows Defender」 が優位に立つというだけです。 下記は世界的にも権威のあるサイトでの検証結果ですが、「 Avast! 」「AVG」が「Script viruses/malware」(スパイウエア系)を対象にした検証結果では極端に検出率が落ちるのがわかっています。 http://www.av-comparatives.org/seiten/ergebnisse_2007_02.php これらフリーソフトを使われる場合は別途、スパイ対策ソフトの導入が必要になります。 参考:フリーで使えるスパイ対策ソフト http://fine.tok2.com/home/heto2/ 所で、「Windows D
Anti-spyware software is one of virus-fighting tools being created and improved every day. It aims at helping the users remove malware and protect themselves from viruses capable of stealing their private information, data and even finances. It can sometimes be difficult to differentiate between this vast number of anti-spyware programs and decide which ones you should choose for your personal com
セキュリティソフトウェア「BitDefender」が、後発組ながらファンをつかんでいる。消費者向け小売店でナンバー1となったフランスをはじめ、欧州や米国などの市場で実績を上げているのだ。同ソフトウェアを開発・提供するのがルーマニアのソフトウェア企業Softwin。同社を創業したFlorin Talpes氏に強さの秘密を聞いた。 Florin Talpes氏。社員は現在1,000人以上おり、BitDefenderに300人、eラーニングに700人。eラーニング分野はルーマニアのほか、英語、ドイツ語圏などでも展開している --Softwin設立の経緯を教えてください。 設立は1990年です。背景を説明すると、われわれの本拠地ルーマニアでは、1989年にこれまでの共産主義体制が崩壊しました。つまり、1990年は自由な資本主義の誕生の年となります。当時のメンバーは、研究者ばかりでした。私自身も数学
Ronald Dworkin, leading philosopher of law, brings his liberal principles to bear on recent touchstone issues ranging from gay marriage to the war on terror. Show more Professor Ronald Dworkin is one of the world's leading philosophers of law. On The Interview with Owen Bennett Jones, he brings his liberal principles to bear on issues ranging from gay marriage to whether George W Bush should be pr
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欧州科学財団(ESF)による英米の哲学雑誌のランキング表を見つけたので紹介(ここやここ経由。)。もちろんこうしたものに完全なランキングというのはないのだが、いろいろとおもしろい。 ランキング表は長いので、たたんであります。下をクリックしてください。 Rankとあるのがランキング(1が一番よい)。rejection rateはリジェクト率。これを見るとわかるが、一流誌のリジェクト率はやっぱり九割ぐらい、次の集団のリジェクト率は八割というところだろうか。ただしロジック系はずっと低い。まえに某哲学者はペーパーをリジェクトされたことがない、という話しを聞いたことがあるが、ロジック系だとそういうことがあるらしい。 もちろんこれに載ってない雑誌もいっぱいあるので、そういうところはもう少しリジェクト率は低くなるだろう。そういう雑誌に連絡すると、いつも「もしペーパーがあればもってきてね!投稿お待ちしてま〜
最近の噂 風の噂ではございますが…… なお、リンクする場合には各コメントの日付のあとにある「id」をクリックすると、そのコメントのユニーク id が url 欄に表示されるぞ。 2010/06 飛行機の中では、イーキン・チェン&アーロン・クォックの「Storm Warriors 2」(だったっけ)を見て、これは千葉真一が悪役で出ていた最初のやつがよいできだったので期待していたのだけれど、指輪物語の影響受けすぎな感じで、あと脚本が脈絡なさすぎでどうしようかという感じ。アーロン・クォックはもう髪を青く染めてないし。あと、ちょい役で出てくる女の子二人が高校生みたいで、ヒーロー二人とつりあわなすぎ。そういえば、ジジ・リョンあたりから香港アイドルはチェックしてないなあ(ってもともとチェックしていたわけじゃないが、ウォン・カーワイやシャウシンチーの映画を観てると、前はいやでもそのときの旬の子が出てきた
新幹線の車内からツイッターで「実況中継」した人たちもいた。 朝日新聞連載の漫画「地球防衛家のヒトビト」の作者、しりあがり寿さんも、その一人。「うわ!バチが、当たったか?電線火災?で新幹線停止!」などと、携帯電話から車内の情報などを「つぶやき」として流した。逆にツイッターで、「読者」から事故の復旧状況や、励ましの声が寄せられた。「車内だけではわからない情報も手に入り助かりました」と話していた。 朝日新聞東京本社編集局(http://twitter.com/asahi_tokyo)が、ツイッターで復旧情報を投稿し続けると、それを見た人たちからも、駅や車内の様子が寄せられた。「とにかく、あつい、蒸し暑い」。エアコンが止まって水滴で曇った窓の写真を投稿した人もいた。
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