経済学者といわゆる「論壇」の人との対談ということでとても面白かった。格差問題や貧困問題に対して経済学はどう答えるのか、また経済学以外の社会科学・人文科学はどんな問題設定をするのか、という話です。まあ簡単にいうと格差や貧困をなくすには 1.誰かから奪って、別の誰かに与える(所得移転) 2.経済成長(全体の所得の増加) しかないわけで、経済成長のほうがみんなハッピーでいいんじゃね? という結論になります。「希望は、戦争」でフリーターの立場から正社員の優遇/非正規労働者の排除を批判した赤木智弘、年越し派遣村運営者の湯浅誠に、経済学者・飯田泰之の布陣です。 経済政策が争点になるまで まずおおまかな流れとして、日本ではなんで経済政策論争が少ないんだろう、という話になります。これは歴史的にみると、まず1950年代にイデオロギーの終焉がおきて、政治的な対立軸が西側諸国で消滅しました。もっぱら、経済的自由