■要旨 本稿では、中高年男性に多い「肥満1度」に注目し、5年後にBMIが改善した層、変化がなかった層、悪化した層にわけて、5年間の運動の実施・継続状況を確認した。 その結果、5年後に普通体重に改善している層で、運動実施率は年々上昇していた。しかし、肥満2度以上に悪化した層では、年々低下しており、5年後の運動実施率は改善している層と比べると10ポイント以上の差があった。また、5回の健康診断のうち運動を実施していた回数別の改善状況をみると、運動実施回数が多いほど、普通体重への改善割合が高い傾向があった。これらは、BMIの改善に向けては、運動を単発ではなく、継続的に実施する必要性があることを示している。 「1回30分以上の軽く汗をかく運動を週2日以上、1年以上」といった気軽な運動であっても、5年のうち3年程度以上実施していれば、普通体重への改善が見られた。まずは、3年、30分程度の運動をしてみて