県立図書館の今後の役割を検討する県立図書館あり方検討委員会(会長・遠藤忠宇都宮大教授)は12日、第4回会合を宇都宮市内で開き、「市町立図書館では対応が難しい調査研究・課題解決のための図書館を目指す」などと、より専門性の高い施設とすることを盛り込んだ報告書素案について議論した。 目指す役割として「調査研究・課題解決のための図書館」「県内図書館をリードする中核的図書館」「栃木のことなら何でも分かる図書館」の三つの柱を提示。一般的なベストセラー作品や実用書などは市町立図書館に任せ、専門的資料の収集に特化することなど、市町との役割分担を明確化した。 施設整備の方向性として、利用者のための駐車場確保などが挙げられた一方、一部の委員からは、宇都宮市の市街地再開発事業をにらみ、図書館の一部機能の移転なども提案された。 委員会は次回最終回の会合を12月に開き、報告書案をとりまとめる方針。