IT(情報技術)企業のスポーツビジネス参入が相次いでいる。各社とも広告宣伝のコストセンターではなく、スポーツコンテンツそのもので稼ぐ収益成長モデルを追求しているのが特長だ。勝算はあるのか、各社のキーマンに聞いた。第一回はメルカリの小泉文明会長。意思決定の階層をスリム化――今夏、サッカーJ1の鹿島アントラーズを買収し、早速、業務改革に動いています。「運営会社の生産性の向上に取り組んでいる。情
近年でも稀に見るほど多くの日本人選手がJリーグから欧州へと羽ばたいていった今夏。そのうちの1人、ガンバ大阪からオランダのトゥエンテへと活躍の場を移した中村敬斗の代理人を務めるのが、柳田佑介氏だ。ドイツに拠点を置く敏腕代理人に、欧州で変わりつつある日本人選手の価値と中村の欧州挑戦、そして対応を迫られるJリーグの今後について語ってもらった。 欧州の認識を変えつつある“若武者”たち ──今夏は多くの日本人選手が欧州挑戦を果たしています。この背景にはどんな理由があるのでしょうか? 「理由は主に2つあります。1つはここ数年にわたる欧州での日本人選手の活躍です。もちろん『日本人選手は欧州でも通用する』という認識は以前からありましたが、A代表に必ずしも定着しているわけではない選手や、年代別代表で今後のA代表入りが期待されている段階の選手でも十分に通用することが明らかになりつつあります。例えば、伊東純也選
前回の「スタジアムと認知と経済(1)〜サッカーはファンを不幸にするか」から、ひどく時間が空いてしまいました。やっと第2回を書いています。今回も、行動経済学の理論をスタジアムに持ち込んでみようと思います。 「隣の芝生は青い」という言葉があります。「自分のものより、他人のものの方が良く見える」という意味の慣用句です。誰かが持っている物が良く見える、羨ましくなる、欲しくなる、買ってみたらそうでもなかった…。そんな経験は確かによくあります。 この「隣の芝生は青い」という言葉を、映像に変換してイメージしてみましょう。恐らく、隣の家の庭には綺麗な緑に輝く芝生があって、あなたは自分の家の庭から隣の家の庭を見ている映像が頭の中に浮かぶと思います。 そんな映像を思い浮かべる中で、あなたの家の庭には、それほど綺麗ではない芝生があると思います。重要なのは、この映像を思い浮かべる時に、大抵の人が「自分の家の庭にも
ジュビロ磐田のクラブハウスで行われた対談。いまだ現役の中務俊輔と「PITCH LEVELラボ」など新たな取り組みを始める岩政大樹。写真:海老澤芳辰 サッカーの見方を紹介した本が好調だ。日本代表や海外トップリーグで活躍した中村俊輔(ジュビロ磐田)の新刊『中村俊輔式 サッカー観戦術』(ワニブックス)、昨年現役を引退し執筆や試合観戦会を行う『PITCH LEVELラボ』など新たなサッカーの視点を伝える取り組みを続ける岩政大樹の『FOOTBALL INTELLIGENCE』(カンゼン)がいずれも版を重ねている。希代のファンタジスタと理論派が初の対談に挑む、後編。(JBpress) 【前編「中村俊輔が思わず唸ったとあるJリーグクラブの戦術とは」】 岩政大樹「判断を先に言ってしまう」現状の指導 ――トップ下と同じくらい、センターバックも役割が変わってきています。 中村:そうそう。マサはどうなの? 例え
選手は国の威信をかけて戦い、世界で数億人以上の人々が試合に熱狂する――。熱い戦いが続いている「2018FIFAワールドカップ ロシア」だが、今、世界ではサッカーを単なるスポーツの枠にとどめず、人々がそこに注ぐ熱量や愛着を活用してイノベーションを創出する取り組みが増えている。世界的に有名なサッカークラブと外部の企業が連携し、新しいサービス・製品を開発するベンチャー企業の育成を支援する「オープンイノベーション」が各所で始まっている。 例えば、英国の名門サッカークラブのアーセナルFCは2017年9月、ベンチャーキャピタル(VC)のLmarksと共同で、ベンチャー企業の育成支援を目的とした「Arsenal Innovation Lab」を開始した。スペインの名門、FCバルセロナは2017年3月、スポーツの未来に向けた研究開発施設「Innovation Hub」を開設している。 サッカーではないが、
「速い」FC東京 FC東京のサッカーは「速い」。 選手個々のスピードは勿論なのだが、チームとして「速い」のだ。 「速さ」を象徴するデータの1つがパスの数とその方向だろう。 FC東京の1試合平均パス数は439.1本(第15節終了時点)。これはJ1 18クラブ中17番目の数字でJ1平均523.9本と比較しても100本近く少なく、J1トップの川崎の704.1本の60%ほどでしか無い。 このパスをさらに方向別で分けると、FC東京の前方パス数は184.8本。これは全パス数のおよそ42%となり、リーグで2番目の高さとなる。FC東京はボールを奪うと余計な横パスやバックパスを使うことなく、高い比率で相手ゴール方向へ縦パスを繰り出している。 第15節までに317回のタックルを記録しているFC東京の「速さ」は、攻撃時だけに留まらない。その29%に当たる91回は敵陣、なんとアタッキングサードでも34回のタックル
ドイツ人元Jリーグ監督が“部活”に抱いた違和感「練習が休みと言ったら全員喜ぶ」 2018.02.06 著者 : 加部 究 ゲルト・エンゲルス氏【写真:Getty Images】 かつて滝川二高サッカー部を指導 エンゲルス氏が見た驚きの光景 「日本では義務と趣味のバランスが悪いのかもしれない。この子たちは、練習が休みだと言ったら全員喜ぶよ」 Jリーグの横浜フリューゲルスや浦和レッズなどの監督を務めたゲルト・エンゲルスの指導の原点は、地方のクラブチームや高体連だった。 兵庫・滝川二高のコーチに就任すると、いくつかの矛盾点を見つけた。確かに高校はグラウンドがあって、毎日同じ場所で練習が出来る。1990年代初頭、まだサッカー中継が滅多にない日本で、全国高校選手権が生中継され大観衆を集めているのも驚きだった。 一方で100人近いサッカー部員は、毎日長時間の練習を続けているのに、大多数が公式戦を経験せ
待ち合わせ場所に現れた佐藤勇人は とてもサッカー選手とは思えない出で立ちだった。 ところが席について話すとイメージはがらりと変わる。 最初から最後まで敬語。 コーヒーもこちらが手をつけないと飲まない。 どんな話にも真剣に答えてくれる。 年上の相手と接するときはそうするのだそうだ。 あまり年齢差がないと告げても最後まで礼儀正しい姿を崩すことはなかった。 双子の弟、佐藤寿人も礼儀正しいが勇人もまるで同じだ。 辛い思い出は多かったという。 「アニキのほう、またか」と言われているのも知っているそうだ。 そんな勇人は人間味溢れる話を聞かせてくれた。 「人生が終わった」弟は受かって自分は落ちたという心の傷 今までサッカーやってると、いろいろ辛いことはあったんですけど、その中で一番辛かったのは、小学6年生のジェフのセレクションに落ちたときですね。寿人は受かって自分はダメだったので。 自分たち2人のどちら
昌子源の話に耳を傾けていると、サッカーとは途切れることのない駆け引きの連続であるのがわかる。外から見ていたのでは感じ取れない細かな意図があるのもわかってくる。「おい、そこで相手に前を向かせるなよ、と思う場面があると思うんです」。実はあえて前を向かせることもあるのだという。「CBが相手に前を向かせないように背後から強く寄せたら、前向きの選手にボールをさばかれ、そこから展開されるかもしれない。それ
「みんなのごはん」で大人気連載中の 「ぺろり!スタグル旅」。 千葉のチームを応援するサポーターの女性が 日本全国に遠征しつつスタジアムグルメを食べまくる。 作者の能田達規氏は 代表作のひとつである「ORANGE」をはじめとして 出身地・愛媛の愛媛FCのマスコットやポスターも手がける。 サッカーの周辺を取り上げた漫画の多さが特徴だ。 広島大学工学部の学生が いかにして漫画家になったのか。 どんな気持ちを込めてサッカーを題材にし続けるのか。 人気漫画家に話を聞いた。 日本のサポーターは日本独自のスタイルになってもいい 僕はJ2リーグ見てて、サッカー好きだし、観戦するのはすごく楽しいんですけど、「サッカー見に行ってそんなに面白いか?」って思うときもあるんです。文字どおり塩試合のときとか。で、塩試合、結構な確率であるじゃないですか(笑)。 僕は愛媛の松山出身で、愛媛FCのコアなサポーターからも話を
2010年、岡田正義氏が審判を引退した。それまでJ1リーグで笛を吹いたのは336試合。同年までに岡田氏以上の試合出場数があった選手は、26人だけだった。つまりほとんどの選手よりも多く、岡田氏はJリーグに「出場」を続けたのだ。 リーグ戦、カップ戦を合わせ546試合。チャンピオンシップやゼロックススーパーカップなどで17試合。さらにクラブの国際試合で17試合、そしてワールドカップを含む国際Aマッチで50試合。合計630試合で岡田氏は笛を吹き続けた。 だが、それだけの実績を持つ岡田氏でも、引退はセレモニーも何もないひっそりとしたものだった。それどころかJリーグがスタートしたころは、笛を吹くのに有給休暇を使いながら休みをやりくりし、何とかピッチに現れるという厳しい環境だった。そんな審判の苦労はなかなか表には出てこない。 笛を吹く試合が割り当てられず、悩んだこともあったそうだ。サポーターの姿を見て心
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