◆◆◆ 「森のつくり方」を学ぶために京都大学へ 1997年4月、一浪の末に京都大学農学部生産環境科学科森林科学専攻になんとか合格できて、いよいよ京都での生活が始まった。 いざ入学すると、私の志望していた森林科学専攻には森林関係だけでも10以上の研究室があった。森林生態学研究室、熱帯林環境学研究室、森林水文学研究室、森林情報学研究室、木材利用学研究室……。細胞やDNAレベルの基礎的な研究から、マクロの生態学や最先端の素材に関するものまで、その内容は多岐にわたっていた。 どの授業も興味深いものではあったが、学術的に専門領域を究めようとする色合いが濃くて、熱帯雨林を再生したいという私の思いとはかけ離れた内容だった。 憧れていた京都での学生生活をそれなりに楽しんではいたものの、どうやら大学では誰も「森のつくり方」を教えてくれないようだとわかり、私のもどかしさは募るばかりだった。その頃の私は、今すぐ
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