「淡路鉄道展」の会場で上映中のモノクロ映像は、車両が走行する様子や沿線風景が収められ、貴重な史料として話題となった。実はこの映像のほかに、カラーで車両を撮影した動画が存在する。 淡路島でロケ撮影され、1960(昭和35)年に公開された映画「くたばれ愚連(ぐれん)隊」(日活)。主人公が母親の乗った電車を追いかけ、踏切で両手を広げて立ちふさがる-。紺とカーキ色に塗り分けられた車両が悠々と田園地帯を走り、クライマックスに花を添えている。 映画では島内各地の名所が映し出され、淡路鉄道初代社長を務めた賀集新九郎(1871~1942年)の邸宅も登場するという。 ◇ 島の「交通文明の父」と称される新九郎。当時の島の経済力では困難とされていた鉄道建設に敢然と挑み、故郷の経済発展のため執念ともいえる情熱を注ぎ続けた人物だ。 島内一の地主だった現兵庫県南あわじ市の賀集家に生まれた新九郎は、40歳を前に
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