大手ITベンダーのトップが先週、相次いで今後の経営戦略について会見した。その中から各社の事業スタンスによって違いが浮き彫りになったクラウド時代のビジネスモデルに注目してみた。 垂直統合モデルを志向する富士通とオラクル 富士通、マイクロソフト、日本オラクル、シマンテックといった大手ITベンダーの経営トップが、このところ相次いで今後の経営戦略について会見した。各社とも今後、最も注力する事業として挙げたのはクラウドコンピューティング事業。しかし、それぞれの事業スタンスによって、そのビジネスモデルに違いがあることも浮き彫りになった。キーワードは「垂直統合」である。 「クラウド事業における当社の最大の強みは、この事業に必要なコンピューティングやネットワーク、運用管理などの技術や製品を取りそろえた垂直統合のビジネスモデルによって高い信頼性を提供できることだ。今後もこの垂直統合モデルを一層強化していく」