中国内陸部の都市、重慶とドイツ西部のデュイスブルクを結ぶ貨物列車「渝新欧」。ドイツ側で行われた開通式には習近平(中央)も出席した PHOTO: POOL / GETTY IMAGES 中国と世界を同じ経済圏に連結させるという「一帯一路」政策。この後押しを受けて、中国から欧州まで走る貨物列車の路線が次々と誕生している。 習近平の提唱する「新シルクロード構想」は、中国を再び世界の貿易と物流の中心に押し上げるのか? 貨物列車の開通と運営に奮闘する人々の姿を追った。 鉄道で「世界」と繋がれ! ある英国人の作家は、19世紀後半に米国やアフリカ、欧州で次々と建設された大陸横断鉄道についてこう書いている。 「世界の大都市とはるか彼方にある辺境とを繋ぐというアイディアに、冒険家たちはみな夢中になった。だが、大陸横断鉄道が造られた最大の理由は、もちろん“儲かるから”だ」 それから100年以上のときを経たいま