小学校の教室。風が抜け,天井に熱気がこもらないデザインのおかげで,夏でも涼しく学ぶことができる。 photo by Siméon Douchoud 西アフリカの国,ブルキナファソ。首都ワガドゥグーから南へ200km離れた場所に,人口3,000人のガンド村がある。この村の小学校の外観で特徴的なのは大きな屋根である。地元の職人が鉄筋をのこぎりで切断して溶接し,トラスを組み立てて鋼板の屋根を載せた。トラスの下には泥レンガを積んでつくった3つの教室が並び,その間には半屋内の空間がある。鋼板の屋根は教室内や廊下に影をつくり涼しく保つ。トラスは下部の教室と上部の屋根との間に空隙を生み,熱気を逃がす役割を果たしている。このトラス部分をジャングルジムにして遊ぶ子どもたちもいる。 建築家のディエベド・フランシス・ケレは1965年にこの村で生まれた。村には小学校がなく,両親は7歳のケレを13km離れた街の小学