◇処分せず有効活用 野性味、砂肝のよう ◇都市圏に消費拡大すれば「一石二鳥」 「不吉だ」「迷惑」などと何かとイメージの良くないカラス。地方でも農作物を食い荒らす被害が後を絶たぬ中、駆除したカラスの肉を「有効利用」しようと、長野県茅野市のフランス料理店シェフが一肌脱いだ。さて、お味やいかに--。【渡辺諒】 果樹や野菜栽培が盛んな長野県では、カラスの食害は深刻だ。収穫前のブドウや桃にかぶせる袋を取ったり、アスパラガスの芽を食べたりして農産物被害は08年度以降、毎年1億円前後に及ぶ。09年度の捕獲数は1万1785羽で東京都に次ぐが、その大半は焼却処分されていた。 そんな中、茅野市北山のフランス料理店「エスポワール」のメニューに「信州産ハシボソガラスのロティ(焼き)」が登場したのは昨年11月。オーナーシェフの藤木徳彦さん(40)が、フランスの古い料理本に<カラスの肉は意外に、高級食材のシギなどと共