解放闘争の内幕をゴシック/ミステリータッチで描く圧倒的なナラティヴ・ヒストリー。アパルトヘイト崩壊で混迷する南アフリカ。活動家、スパイ、破壊工作員が暗躍する地下世界の、歴… デイヴィッドの物語 [著]ゾーイ・ウィカム 舞台は、ネルソン・マンデラ釈放後の1991年の南アフリカ共和国である。おそらくこの国ほど文学が国民の〈声〉となることが困難な土地はないだろう。長年にわたって人種隔離(アパルトヘイト)政策で国民が深く分断されてきたからだ。 しかも、白人支配層から差別され抑圧されていた黒人たちの闘争と解放の物語を描けば、それがナショナル・ヒストリーとなって一件落着とはいかない。南アには白人と黒人だけではなく、「カラード」という混血層が存在するからだ。この人々の〈歴史=物語〉を、アパルトヘイト以降の南ア文学は、どのように描けばよいのか? 本書は、「グリクワ」と呼ばれる、先住民とヨーロッパ系移民との
少し思うところがあって、ポスト・モダン系、現代思想系の本を読んでいる。就職してからすっかりご無沙汰になっていたのだが、やはり学生時代に愛読していた仲正昌樹さんの解説に助けられながらではあるが。また思想系の本を手にとってみようと思った理由の一つに、例えば今自分がやっている図書館の仕事(集めたり残したりすること)は、哲学的にいってどういう風に基礎づけられるのか、という点があった。年末にポスト・モダンの歴史学批判に応える本を読んでいたせいもあるし、また人から強く慫慂いただいたためでもある。 現代ドイツ思想講義 作者: 仲正昌樹出版社/メーカー: 作品社発売日: 2012/02/25メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 51回この商品を含むブログ (13件) を見るロゴス中心主義批判、差異と戯れ、脱構築、ポストコロニアル状況での文化批評、道具的理性の批判、否定弁証法、公共圏。馬鹿だと思われな
槙野さんは相変わらずサムライだなあと言って彼は笑った。私は最低限の愛想をいやいやながらに添加した顔を傾けた。私はこの人を好きではなかった。ふだんはたいした接点がなく、親しくもないのだから、崩れたことばを発すべきではない。そう思って、口を利くたび不快を感じた。ふだん一緒に仕事をして信頼している年かさの上長が敬語を遣わないのとはわけがちがう。 彼は私を査定し、取り替えの利くものとして取り扱う。そんなのはかまわない。だってここは会社だ。私は私の能力と労働を売り、彼はそれを審査する。そうした間柄には表面上の礼儀正しさが必要で、でも彼は私に対してそんなコストの必要性を認めるつもりはないらしかった。所有物に対するようなある種のなれなれしさを彼は示していた。猿を見る猿回しの目。 サムライだよ、だって、と彼は背筋を曲げたまま続ける。昔からときどきさ、三年に一度くらいかな、抗議っぽいことするでしょ。これは適
9月25日、イスラム協力機構は、「イスラモフォビア(イスラム恐怖症)」に対する法規制を国連人権理事会で呼びかけた。独ドルトムントで22日に行われたムハンマドの侮辱映像に対するデモで撮影(2012年 ロイター/Ina Fassbender) [ジュネーブ 25日 ロイター] 米国で制作された映像作品がイスラム教の預言者ムハンマドを侮辱しているとして反米感情が高まる中、イスラム協力機構(OIC)は25日、「イスラモフォビア(イスラム恐怖症)」の法規制を呼びかけた。 パキスタンのアクラム国連大使はOICを代表して国連人権理事会で演説を行い、同映像の内容を非難。宗教に対する中傷や否定的な固定観念から生じる憎悪犯罪、発言、差別、脅迫、抑圧のほか、崇拝対象への侮辱などを防ぐため、規制が行われる必要があると強調した。 また、ムハンマドを侮辱する映像の制作やイスラム教の聖典コーランの焼却、ムハンマドの風刺
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