大阪市北区の大阪府立中之島図書館敷地のうち3100平方メートルの所有権を、府と市がそれぞれ主張していた問題で、橋下徹知事は5日、府庁で報道陣に対し、「僕自身が法律的な視点で解析して、基本的に大阪市の土地だと感じた」と「敗北宣言」を行った。 図書館は1904年の開館。長年、敷地の所有権は市にあるとされ、府は、研究機関が入居する別館部分の借地料を、市の求めに応じて2004年度から年約350万円支払っていた。 しかし、府は昨年7月、府の所有を示す1892年の登記簿が見つかったとして、総合紛争解決センターに裁判外紛争解決手続き(ADR)の和解あっせんを申し立てた。市も、その後の土地交換で所有権が市に移ったとする新証拠を示し、同センターが12月21日、「和解成立は困難」としてあっせんを打ち切っていた。 橋下知事はこの日、「(府市の)交換契約が成立している以上、大阪市の土地であることは覆せない」と語っ