【ロサンゼルス=堀内隆】トヨタ自動車の大規模リコール(回収・無償修理)を受け、トヨタ車所有者らが同社を訴えた訴訟の弁論が19日、米カリフォルニア州サンタアナの連邦地裁で開かれた。トヨタ側は「リコールで車の価値が落ちた」との原告側の訴えを門前払いするよう求めたが、セルナ裁判官はこれを退ける決定を出した。 リコールをめぐって全米で起こされた民事訴訟のうち、連邦裁判所が担当する分が同地裁に集められ、まとめて審理されている。訴訟は死傷事故に伴う損害請求と、それ以外に分けられ、この日は後者についての弁論が開かれた。 争点の一つは、急加速などのトラブルを経験せず、トヨタ車に乗り続けている人まで「リコールで車の価値が落ちた」として賠償を求められるかどうか。認められれば、トヨタの賠償責任の範囲が極めて大きくなる可能性がある。 トヨタ側の代理人弁護士は「車がきちんと動き、何の問題も起きていないのなら、