仲間とか、友人というものは、なんとなくなれるものではない。 ただそこにいたからという理由ではそうはなれない。飲み屋でよく顔を合わせるのでしゃべる人、というのもいるかもしれないが、それは飲み屋で会った人に過ぎない。 人と人は「共通の課題を乗り越える」ことで、仲間になり、友人になるのだ、と私は思う。 小学校のクラスメートは、偶然おなじ教室に入れられただけだが、テストや、運動会や、共通の課題を乗り越えることによってそれぞれの関係ができてゆく。 おとなになってからは、共通の課題の最たるものである「仕事」を通じてそうなっていくものだ。極端な例だが、古今東西を通じて特に仲間意識が強く、交友が生涯続く関係というのは、比喩ではない意味の「戦友」であろう。 一定の期間、同じ目的意識を持った人同士は、仕事のために待ち合わせする、時刻通りに相手が現れる、そんな積み重ねで信頼を育む。そうした中で、お互いの事情や、