2012年06月09日 遺伝子泥棒ラフレシア 背景: 生物の遺伝子は常に変化しており進化へと繋がっている。その変化には様々な方法があり、繁殖時や環境による遺伝子の変異もあれば、他の生物から遺伝子の一部を取り込むようなものまである。 要約: 遺伝子は通常親から子へ受け継がれそれを遺伝子の垂直伝播といい、他の種や個体同士で遺伝子をやり取りする場合は水平伝播という。細菌などの微生物には水平伝播が頻繁に起こり、抗生物質への耐性遺伝子などを集団全体へと広げることができる。近年の研究によって、植物も遺伝子の水平伝播を行なう種が存在することが知られ、特に物理的に接触している寄生植物とその宿主に起こることが多い。 ラフレシアはブドウ科の植物に寄生する寄生植物であり、最も大きな花を咲かせるラフレシア・アーノルディ(Rafflesia arnoldii)がよく知られている。この度ハーバード大学のCharles