首都圏のスーパーやコンビニの店頭からヨーグルトが消えている。製造に欠かせない電力を使った「発酵」が、東京電力の計画停電の影響をもろに受け、通常の生産ができなくなっているためだ。夏の大規模な節電が議論される中、メーカー各社は安定的な商品供給に頭を悩ませている。 「発酵、冷却の過程の途中で電気が止まったらお手上げ。機械の点検なども含めると実際に生産できるのは半日だけだ」。明治の担当者は、計画停電の影響の大きさを語る。 ヨーグルトは、殺菌した生乳と乳酸菌をパックに詰めた後、三〇〜四〇度に温度を保って発酵、その後、急速に冷却する。この工程に三〜四時間が必要なため、電力の供給が止まると約半日は製造できなくなるという。 明治は、ヨーグルトを製造する神奈川工場(神奈川県茅ケ崎市)と戸田工場(埼玉県戸田市)の二工場が計画停電の対象地域。東日本大震災後、同社の首都圏向けの供給量は三割落ち込んだ。 人員の配置