「対馬の2つの家門の歴史を通じて、1000年にわたる恨を描いた。歴史に無関心な若者に日本の侵略史を忘れないでほしいという切実な気持ちで」。 あいさつを交わす時は明るい笑顔だった作家イ・ウォンホ氏(66)が真剣な表情になった。最近出した小説『千年恨、対馬』(マックスメディア)を説明しながらだ。 小説は、対馬が韓国の領土であることを前提に、そこで1000年間暮らしてきた2つの家門を通じて、日本の韓民族侵奪史を振り返った。韓国の対馬回復軍事作戦も描いた。2000人の南北連合軍が観光客を装って対馬に潜入し、北朝鮮はノドンミサイルを対馬に浴びせ、韓国の対馬奪還に寄与するという内容だ。 「ややあきれるような内容と思うかもそれないが、小説家的な想像力の範囲」と話す。「対馬が古くから韓国の領土だと見るのには理由がある。1785年に日本地理学者・林子平が制作した『三国接洋地図』にも対馬は朝鮮の領土と書かれて