いま、昆虫食に熱い視線が注がれています。2013年5月13~15日にローマで開催されたFAO(国連食糧農業機関)の国際会議「食料安全保障・栄養のための森林に関する国際会議」では、森林産物のひとつである昆虫の活用が話題になりました。また、その会議に合わせて発表された200ページにわたるFAOの調査報告書「Edible Insects: Future Prospects for Food and Feed Security」では、昆虫の食料や飼料資源としての可能性について議論されています。2050年には全世界で90億人に達すると試算される人口を養う潜在的な食料源として、これまで産業として活用が「未発達」であった昆虫に注目が集まっているのです。 しかし、昆虫食という言葉をそもそも聞いたことがない人も多いのではないでしょうか。日本では、イナゴやハチノコをはじめ、ザザムシやカイコの幼虫、セミ、ゲンゴ