「検事や看守を出前します」。法務省は今年度から、新学習指導要領に採り入れられる法教育を支援するため、学校や地域に現場の職員を派遣し、「出前授業」に乗り出すことになった。夏までに教材を準備し、夏休み明けから本格的に実施する。 法教育は、市民に法律や司法制度の知識、法的な考え方を身につけてもらうのが狙い。「司法教育の充実」が提唱された司法制度改革の流れを受けて取り組みは広がりつつあるが、まだ手探りの状態だ。各地の地検が依頼を受けて個別に講演をした例もあるが、対応できずに断っていたこともあったという。 しかし、5月から裁判員制度が始まり、司法に対する国民の関心も高まってきたことから、全省あげて取り組むことにした。今月、各局の職員を集めて発足した「法教育プロジェクトチーム」が授業で使う教材作りや、どんな講義が出来るかを検討する。 裁判員制度については検事、受刑者の処遇については刑務所の看守と