入山章栄氏と佐宗邦威氏がイノベーションとクリエイティビティを包括的にとらえようとする本連載。今回のゲストは、曹洞宗の僧侶として神奈川県・葉山で禅を指導する藤田一照氏。33歳から17年半にわたって米国で座禅を指導するというユニークな経験の持ち主だ。後編では、藤田さんという稀有の存在を形作った経歴を中心に、この鼎談の最終回として、西洋的なアプローチと東洋的なアプローチの融合、西洋と日本のものづくりの違いをお伺いした。 西洋と日本のものづくりの違いとしてある“余白”から考えるべきこと 入山(早稲田大学ビジネススクール准教授): 33歳から17年半にわたって米国で坐禅を指導するというユニークな経験をされています。米国での反応はいかがですか。 藤田: 今まで大学の授業やZen Centerで話してきましたが、もともとそういう宗教的な問題に興味のある方が多いので、まあまあ受け入れられていると思いますね