1995年の阪神・淡路大震災から25年が経つ。甚大な被害がもたらされた一方で、その年は130万人を超える人々が災害ボランティアとして救援・支援活動に従事した。彼らの姿は国内外のメディアにも大きく取り上げられた。ごく普通の人々が「ボランティア」を知り、活動に参加するきっかけになったとして、1995年は日本の「ボランティア元年」と呼ばれている。 それから四半世紀。ボランティア活動は日本社会に根づいたのだろうか。また、どのような立場の人でも参加できる市民活動になったのだろうか。 筆者は長年、市民活動の担い手像を社会調査データから実証的に探ってきた。本記事では、一連の研究から得られた知見のいくつかを紹介する。とくに「ボランティア」に関して、一般の方々があまり知らないであろう“3つの事実”を紹介したい。 「ボランティア元年」以降、日本社会において「ボランティアは増えている」といると素朴に思っている人