「英霊」という言葉ほど、あの戦争の本質をごまかす言葉はないと思っている。 https://t.co/1igVWWblOl
ソ連兵の相手に差し出され、戦後”キズもの”と誹謗中傷を受けた…“戦争と性暴力”を勇気と覚悟をもって告白した日本人女性と、その負の史実を刻んだ遺族たち 「黒川開拓団のようなことは二度と繰り返してはいけない。次の世代のみんなに伝えていきたい」。終戦直後の中国・満州でソ連兵の性の相手を強いられた女性たちがいた。その歴史に真正面から向き合い、封印されてきた史実を刻んだ人たちがいまる、二度と戦争を繰り返さないために、後世に伝えるために。 1931年の満州事変後、中国東北部を占領し、満州国を建国した日本政府。「100万戸移住計画」を閣議決定、村に補助金を出すなどして積極的に推し進めた。結果、全国各地から800以上の開拓団、およそ27万人が入植した。しかし"開拓"とは名ばかりで、多くは中国人が開墾した土地を安い値段で立ち退かせていた。そして岐阜県・旧黒川村から渡った600人余りが暮らしたのが、満州国の首
戦中に生産・流通したと思われる子ども用茶わんが愛媛県愛南町内で採集された。軍事同盟である日独伊三国同盟(1940年調印)の影響か、当時のイタリア、ナチスドイツ国旗や旭日(きょくじつ)旗を描いた戦時色濃い茶わんがある一方、カラフルなワンピースの少女と鳩(はと)をあしらった夢のある絵柄も。採集した多田仁(じん)・同県埋蔵文化財センター係長が考古学研究誌「愛媛考古学」に発表した。 茶わんはいずれも破片で、多田さんが2017年に愛南町の山地で採集した。戦時中に軍旗・軍艦旗として使われた旭日旗の絵柄が入った茶わんには統制陶器(ことば欄参照)であることを示す「岐507」の統制番号があり、現在の岐阜県土岐市にある「土岐津陶磁器工業組合」加盟業者の産とみられる。また、少女の茶わんは統制番号から、同県多治見市の「西南部陶磁器工業組合」傘下の業者によるものとされる。当時のイタリア国旗や…
「僕は遺書を書かない」少年兵の決意(2019年8月16日 首都圏放送センター 古本湖美記者) 戦時中に14、15歳の若さで「海軍特別年少兵」になった少年たちがいました。戦局が悪化するなか「お国のために」と最前線に送り出され、多くの若い命が失われたのです。 ことし2月、「元少年兵」の一人が初めて出版した手記を読み、今の中高生にあたる少年たちが体験した戦場の生々しい描写に、私(記者)は圧倒されました。 92歳の元少年兵は、どんな思いで手記を書いたのか。 足の痛みが今も戦争を 忘れさせない 「『雪風』に乗った少年」という手記を書いたのは、東京都西東京市に住む西崎信夫さん(92)です。 7月に初めてお会いしたとき、西崎さんは左足を少し引きずっていて、今も太ももに3発の銃弾が残っているということでした。 西崎信夫さん: 「今みたいな梅雨の時期はうずくんですよ。そのたびに戦争を思い出し、忘れさせてくれ
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1944年10月。三重県・明野教導飛行師団にて。ラッキーセブン隊の一員で、陸軍初の特攻隊「丹心隊」の一員に選ばれた佐々田眞三郎少尉(左)と談笑する大貫少尉この記事の写真をすべて見る 河北省石家荘にて。前から4列目右から6人目が大貫見習士官。ここに並ぶ第28教育飛行隊隊員の、およそ7割が戦没した 太平洋戦争末期に、特攻帰還者を幽閉する「振武寮」という施設があった。そこでは上官が帰還兵を殴打し、怒声を浴びせ、再び生きて戻ることは許されない、と思わせる精神教育が行われた。2009年に出版された『特攻隊振武寮 帰還兵は地獄を見た』は、元特攻隊員が知られざる内幕を明かした、驚愕のノンフィクションだ。 【およそ7割が戦没した第28教育飛行隊隊員…】 鴻上尚史さんのベストセラー『不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか』は、実はこの『特攻隊振武寮』からヒントを得て書かれたのだという。鴻上さんが本書から
共謀罪の危険性を聞くなら、小澤俊夫氏だろう。筑波大名誉教授でドイツ文学者。世界的な指揮者、小沢征爾氏の兄、つまり、ミュージシャンの小沢健二氏の父親だが、今回はこの人自身の父親、開作氏の話から伺った。満州に渡り、石原莞爾に共鳴、五族協和を訴えた開作氏は大陸でも帰国後の日本でも特務機関の監視対象だったのである。テロ等準備罪などというが、治安維持法とどこが違うのか。今の安倍政権は日本をどこへ導こうとしているのか。貴重な戦争体験に基づいた警鐘――。 ■一番悪い岸の末裔が首相になって日本の未来はなくなった ――お父さんの開作さんは早い段階から敗戦を予想されていたと聞きました。 親父はもともと歯医者で、シベリア経由でドイツに留学するつもりで大連に行ったんですよ。そこで石原莞爾さんや板垣征四郎さんの五族協和の考え方に感銘を受けて、満州青年連盟の一員となって活動を始める。でも、いつのまにか日本から大量に官
デジタルリマスター版『東京裁判』が、8月3日に渋谷ユーロスペースほか全国で公開された。本作は『人間の條件』『切腹』など、骨太な社会派作品で知られる故・小林正樹監督が5年間の歳月をかけた作品で、アメリカ国防省が所蔵していた膨大な裁判記録のフィルムをもとに、4時間37分のドキュメンタリーとして完成させた。 裁判の他、関連する国内外の社会情勢を映し出した様々なニュース映像も組み合わせ、「戦前戦後」をも概観した時代証言の映像資料になった。公開当時はブルーリボン賞最優秀作品賞、ベルリン国際映画祭での国際評論家連盟賞など、国内外でさまざまな賞を受賞した。 『東京裁判』が初めて公開されたのは、戦後40年を前にした、1983年6月4日である。少し脇道にそれるようだが、この年は日本の映画批評・研究の文脈においては、分水嶺と言える年であった。蓮實重彦の『監督 小津安二郎』(筑摩書房)が発刊されたのである。 こ
どうして、このタイミングで、この短歌なのか。安倍首相が施政方針演説で引用した短歌が、問題になり始めている。短歌は日露戦争中、明治天皇が国民に勇気ある戦いを呼びかけたものだ。しかし、日露戦争は日本にとっては栄光の歴史でも、ロシアにとっては屈辱的な敗戦の歴史である。よりによって、今月22日、安倍首相はプーチン大統領と会談したばかり。ロシア国民が触れられたくない歴史に触れたことで、プーチン大統領を刺激したのは間違いない。 ◇ ◇ ◇ 安倍首相の“間抜けな引用”は、今回が初めてじゃない。昨年9月の総裁選の時も、「薩摩と長州で力を合わせ、新たな時代を切り開いていきたい」と、鹿児島県をヨイショし、わざわざ桜島をバックに出馬を表明しながら、「我が胸の燃ゆる思ひにくらぶれば煙はうすし桜島山」と、幕末の志士が薩摩への失望を詠んだ歌を引用している。どうやら、歌の意味を知らずに「桜島」という単語で選んだらし
敗戦直後、混乱する旧満州(中国東北部)で、満蒙開拓団の幹部から指示を受けて旧ソ連兵に「性接待」をした……。90歳前後の元団員女性たちの告白が、衝撃を与えている。当時、何があったのか。70年間、性暴力被害は、なぜ秘められてきたのか。証言活動を支える、戦後生まれの岐阜県の黒川分村遺族会会長、藤井宏之さん(66)に聞いた。 ――90歳前後の女性が「性接待」を告白する。ショックです。 「私が暮らす岐阜県の旧黒川村(現在の白川町)を中心に1941年以降、600余人の黒川開拓団が吉林省陶頼昭に入植しました。当時の村長は県議会議長も務めた人で、不況で疲弊した村を救おうと国策に協力したのでしょう。終戦直後、多数の現地住民に襲撃されました。食料も武器もなく、隣の開拓団は全員自決。『明日は黒川開拓団だ』と声が上がったそうです。その時、近くに駐屯するソ連軍部隊に助けを求めたところ、代償を求められ、17歳から21
8月8日、沖縄県の翁長雄志知事が膵臓がんで死去。67歳だった。保守派だった翁長氏が辺野古新基地建設を推し進める政府と対立するようになるきっかけは、第一次安倍政権だった2007年、高校の教科書検定で沖縄戦の「集団自決」の軍強制に関する記述が削除されたことだった。集団自決とは何か──。16歳のときに渡嘉敷島でこの惨劇を体験した金城重明さんの証言を紹介する。 * 金城重明さんは1929年生まれ、沖縄県渡嘉敷島渡嘉敷村字阿波連出身。現在89歳。金城さんは1935年より小学6年間を字阿波連の学校に通い、その後、字渡嘉敷の国民学校高等科(2年間)に徒歩40分かけて通った。海軍に入りたくて勉学に励んだ金城さんだったが、腎臓を患って軍人への進路を諦めた。 1944年9月、日本陸軍の海上挺身戦隊と海上挺身基地大隊が慶良間諸島に配備された。海上挺進戦隊の任務は、艇首に炸薬を搭載した小型のベニヤ製モーターボート
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