出雲の老電車、最後の花道 貸し切り運行10倍超2008年9月9日印刷ソーシャルブックマーク 夕暮れの宍道湖岸を走るデハニ50形=松江市「酔電」で、デハニ50形の車窓からの風景を楽しむ乗客ら=松江市 「デハニ50形」。一畑電車(出雲市)の現役車両の中で最も古い車両の呼び名だ。誕生から約80年。来春に引退を控えているが、ここにきて人気が沸騰。観光用の貸し切り利用は昨年の10倍以上にのぼり、映画への出演も決まった。残り半年も全速力で走りきる。 「カンパーイ」。午後7時前、乗客30人のビールグラスがかち合うと、デハニ50形(1両編成)は警笛を響かせ、松江しんじ湖温泉駅(松江市)を出発した。一畑電車が99年から夏限定で続けてきたビール飲み放題のイベント電車「酔電」だ。 イベントは毎年6月下旬から8月末まで。昨年の利用者は579人だったが、最後の運行となる今夏は予約があっという間に埋まり、今月15日ま