2群の平均値を比較するにはt 検定を用いる。3 群以上の平均値の比較には分散分析を利用する。分散分析は対象とする全群に対して一度に検定を行うため、全体的な平均値の相違を把握できるが、どの群間に有意差があるかは把握できない。
2群の平均値を比較するにはt 検定を用いる。3 群以上の平均値の比較には分散分析を利用する。分散分析は対象とする全群に対して一度に検定を行うため、全体的な平均値の相違を把握できるが、どの群間に有意差があるかは把握できない。
最近、ある認知科学の論文を読んでいたら、このような文章に出会った。 広く知られるように近似ベイズ推論において変分推論とマルコフ連鎖モンテカルロ法は二つの代表的な理論であるが,今のところ集合的予測符号化の数理モデルはマルコフ連鎖モンテカルロ法に基づいてしか理論化されていないことになる.しかし,集合的予測符号化を変分推論の視点から定式化することが不可能であると示されたわけでなく,十分に可能性のある方向性であろう. 谷口忠大 「集合的予測符号化に基づく言語と認知のダイナミクス: 記号創発ロボティクスの新展開に向けて」p.200より これはベイズ推論をする上で、自由エネルギー原理が用いる変分法と集合的予測符号化が用いるサンプリング法とで、近似計算法が異なることに対して、統合可能性について述べた部分だ。これを読んで、ベイズ脳について前に書いた記事を思い出した。 ベイズ脳は認知バイアスを説明できるのか
たけうち・けんと/一流ホワイト企業の内定請負人。東京大学工学部卒にもかかわらず、自身の就活に失敗し就職留年した経験から、企業の人材戦略の道へ。外資系コンサル会議(デロイト トーマツ グループ)にて人材戦略コンサルタントとして採用・研修・キャリアデザイン関連の業務に従事。新卒の学生が一流ホワイト企業に内定するための独自の方法論を編み出し、就活塾「ホワイトアカデミー」を創立・経営。これまで1000人以上の就活をサポートしている。 ニュースな本 ビジネス・経済から、エンタメに教育、政治まで…。世の中には山のように書籍が存在する。その中から「読んでためになる」「成長できる」「思わずうなる」ような書籍を厳選し、その一部をお届けする連載。話題の新刊から埋もれた名著まで、きっと素敵な発見があるはずだ。気になる書籍があれば、ぜひ元の書籍を読んでほしい。 バックナンバー一覧 1つめは、「企業から何が評価され
序文 私の仕事は、DBエンジニアです。といっても別に望んでデータベースの世界へきたわけではなく、当初、私はこの分野が面白くありませんでした。「Web系は花形、データベースは日陰」という言葉も囁かれていました。今でも囁かれているかもしれません。 ですが、しばらくデータベースを触っているうちに、私はこの世界にとても興味深いテーマが多くあることを知りました。なぜもっと早く気づかなかったのか、後悔することしきりです。 もちろん、自分の不明が最大の原因ですが、この世界に足を踏み入れた当時、先生も、導きの書となる入門書もなかったことも事実です。 今でこそバイブルと仰ぐ『プログラマのためのSQL 第2版』も新入社員には敷居が高すぎました (2015年2月追記:その後、自分で第4版を訳出できたのだから、 人生は何があるか分からないものです)。 そこで、です。このサイトの目的は、データベースの世界に足を踏み
【米国からのアミロイド時計の報告】 アルツハイマー病(AD)におけるバイオマーカーの変化のタイミングを推定するために,アミロイドPETを基準にして「時計」をつくるというワシントン大学からの試みが,最新号のAnn Neurol誌に報告されています.アミロイドPET陽性コホートの118人(70.4±7.4歳;認知機能障害はうち16%)と陰性コホート(すべての検査でアミロイド負荷が低レベル,かつ検査時に認知機能障害なし)の277人を比較しています.結果として,バイオマーカーの変化は,脳脊髄液(CSF) Aβ42/Aβ40,血漿Aβ42/Aβ40,CSF pT217/T217,およびアミロイドPETでは,推定症状発現の15~19年前に異常が検出されました.つぎに血漿pT217/T217,CSF neurogranin(シナプス関連蛋白),CSF SNAP-25(シナプトソーム関連タンパク質),CS
ここ最近、私はクオリアや強い人工知能についての未だによくある誤解を扱ったブログ記事を書く予定だった。しかし、次にリンクした哲学者チャーマーズが参加したトークセッションについての記事を読んで書く気を失ってしまった。 AIはいずれ“哲学的ゾンビ”ではなくなる──WIRED Futuresで語られた2024〜50年のAIと人間 なぜ書く気を失ったか?というと、チャーマーズが本来の哲学的な議論とは相容れない日和った発言をしていたことにガッカリしたからだ。記事の元になった動画は見てないので、もしかしたら勘違いがあるかもしれないが、記事を読んだ感じではそれほど大きな勘違いではないと思った。 チャーマーズは意識のハードプロブレムや哲学的ゾンビの提唱で有名になった哲学者だ。この記事でのこれらについての説明は私から見ても間違ってはいないと思う。該当箇所を記事から引用してみる(以下の引用は全てリンクした記事か
最新号のNature Medicine誌の論文です.英国から,小児期に頭蓋咽頭腫や特発性成長ホルモン欠損症などのために,屍体由来(ヒトの死後)の脳下垂体から抽出した成長ホルモン(c-hGH)による治療を受けた8名のうち5名が早期発症のアルツハイマー病(AD)を呈したという報告がなされています.孤発性,家族性に加え,第3の病型として医原性が加わることになります. まず背景ですが,1959年から1985年にかけて,英国では少なくとも1848人の患者にc-hGHが投与されました.じつはこの一部がプリオン蛋白とアミロイドβ(Aβ)に汚染されており,比較的若い成人において医原性クロイツフェルト・ヤコプ病(iCJD)を発症したため,この製品は使用中止となりました.そしてこのiCJD患者の病理学的検討で,アミロイド病変(脳アミロイド血管症)を認めたことも明らかになっています.しかしCJDの徴候が目立つた
最近の話ですが、以下のようなニュースが話題になっているのを見かけました。 データサイエンス系の学部は文理融合の学びを掲げ、文系の受験生も集めるため、受験科目に「数学」を含まない入試方式を設ける大学も少なくない。河合塾によると、私立大のデータサイエンス系学部・学科における昨春の一般選抜のうち、数学を選ばずに受験できる大学は約半数もあった。 要は「数学不要」のデータサイエンス学部が出てくるようになったというお話で、各種SNSでは論議を呼んでいるようです。界隈によってはほとんど「嘲笑」に近い評が流布していることもあり、少なくともデータサイエンス業界におけるこのニュースの受け止められ方としてはかなり冷ややかだという印象があります。 とは言え、冗談でも何でもなく「全国津々浦々どこに行っても大学の新設データサイエンス学部の広告を見かける」*1というのが既に常態化している昨今では、これに類する話題は今後
Parco delle Madonie, Sicily, Italy (September 2023) 1:1.4/35 Summilux ASPH, Leica M10P, RAW 先日書いたエントリで触れた人類がグローバルに抱える大きな2つの課題のうちの一つ、「人口調整局面のしのぎ方」についてもう少し考察してみよう。まずは先般のエントリ*1から一部抜粋する。 この人口調整局面ではかなりの深刻な問題が大量に噴出する。それは例えば、会社がほしいと思った人の数が取れないということから始まり、僕が「風の谷検討」でよく見ている疎空間であれば、郵便局や役所のような基本機能すら人がいなくて維持できなくなるという問題でもある。もっと深刻には、道や橋梁だとか上下水道、食料供給の要である灌漑網、電力網、ゴミ収集と処理のような社会の基盤をなすインフラがこれまでのようには維持できなくなるということであり、あま
文献管理でずっとやりたかったこと: – 専用のソフトを使って書誌情報を管理する – 文献は体系的にリネームし、整理して格納する – 文献はiPadのPDF expertで読む – 未読論文・既読論文をうまく整理する – PDF expertで文献を読むために、文献はクラウドストレージに格納する で、これまでは、文献管理ソフトとしてMendeley、クラウドストレージとしてDropboxを使っていました。Mendeleyに文献を登録すると指定した形式(author_year_journal)で自動でリネームされ、指定したフォルダ(僕の場合は、dropbox/Mendeley/articles)に論文が自動で保存されるようにしていました。一見するとうまくいきそうな感じがしますが、複数のPCやデバイスで同じ環境を構築して同期させようとすると様々な不具合が起きており、MendeleyとDropbo
New Eng J Med誌最新号に,臨床倫理のオーソリティBernard Lo教授(UCSF)が重要な標題の課題について解説しています.私もLo教授の教科書で臨床倫理を勉強しました(当科では患者さんの自己決定能力の判定もこの教科書の基準により決めています). 解説の前半では治療の自己決定をめぐる考え方の変遷について紹介しています.重要な出来事は,延命治療の中止をめぐる「ナンシー・クルーザン事件」判決(1990)で,これを契機に代理意思決定のための厳格な要件が定められました.これは自動車事故後,植物状態になったナンシー・クルーザン(Nancy Cruzan 当時25歳)をめぐる事件で,両親は娘が植物状態で延命されることを望んでいなかったため,胃ろうによる治療を止めるよう裁判所に訴えたものの,患者による明確かつ説得力のある証拠がある場合に限り,家族が患者のために決定できるという判断が下された
恒例の年末振り返り記事ですが、もうタイトルが示す通りです。例年通りであれば淡々と1年間の業界動向や個人的な学び、はたまたちょっとした私事などを綴るのですが、今年はたまたま良いお題がやってきたのでまず最初にその話を書こうと思います。 生成AIの爆発的な普及と、それに伴って生じた課題 AIやデータサイエンスの「外側」の本質にアプローチするのが、ヒトのなすべき仕事 最後に、改めて年末の振り返りを 生成AIの爆発的な普及と、それに伴って生じた課題 今年は多くの生成AIプロダクトが公開され普及し、それに伴い文字通り正真正銘空前の生成AIブームが到来し、個人や企業のみならず霞ヶ関までもが、そしてついには政府与党までもがこぞって「生成AIの活用」を模索して立ち回るという有様になりました。書店に行けば生成AI関連書籍が棚一面を埋め尽くすという大盛況で、毎日のようにどこそこの大企業が生成AIを導入した〇〇サ
教室の勉強会で使用したスライドです(全76枚).1時間のレクチャーを行いました.内容としては,①アミロイドβと抗体療法の基礎,②臨床試験における効果のさまざまな解釈,③アミロイドβ抗体療法の安全性(ARIA,死亡事例,脳萎縮)について提示したあと,最後に「安全な治療を継続して行うために何が求められるか?」を議論しました.私なりに,下記のような医療者,製薬企業への提案も考えてみました. 1. 効果を実感しがたい治療を続けられる工夫を考える 2. 誤解を招く説明を行わない(図) 3. 重篤な副作用を全力で防止する ① 臨床試験に極力ならった患者選択を行う ② ApoE遺伝子検査体制の確立を促す ③ いつまで治療を継続するかの結論を出す ④ 脳萎縮症例のモニタリングと報告,注意喚起をする レクチャー後,学生から教室メンバーまで非常に多くの質問や意見がありました.やはり治療による益と害について,治
自律神経の乱れを放置すると、心身の不調や病気を招くこともある。順天堂大学医学部教授の小林弘幸さんは「自律神経を整えるにはまず迷走神経を整えるといい。そのために、正しい呼吸法を身に付けることが重要です」という――。 ヘルシーな生活の要「迷走神経」を整える呼吸法 呼吸はどのようにして迷走神経を整えるのでしょうか。その方法をお伝えする前に、胸を張った姿勢で、両手の指先を鎖骨の下に置いてみてください。 大きく深い呼吸をすると、皮膚が盛り上がるのを指先に感じるはずです。肺が大きく膨らんで、周辺の筋肉を動かしているからです。肺は、鎖骨の奥にある「肺尖はいせん」から肋骨の下にある「肺底はいてい」まであり、胸の大部分を占める臓器です。♡ あなたは、普段からこの大きな肺をしっかり使って、呼吸をしているでしょうか。 鎖骨のあたりが盛り上がるほど深い呼吸をしているでしょうか。呼吸の重要性を、アニメ『鬼滅の刃』で
仕事と私生活、セルフケアのバランスを図ることは難しい。さらに、キャリアを最優先することを美徳とする「ハッスルカルチャー」は、こうしたバランスをいっそう難しくしており「日曜日の憂鬱」や「ブルーマンデー」に悩まされる人を多数生み出している。最大限の力を常に一貫して発揮するよう、絶え間なくプレッシャーをかけられれば、疲れ果て、打ちのめされてしまうのも当然だろう。 リンクトインは2023年2月のブログで、瞑想アプリ「Headspace」が行なった調査について取り上げた。これによれば、米国の被雇用者のうち「毎週日曜日に、これからまた1週間が始まると思うと不安を覚える」と回答した人は75%近くに上った。こうした不安やストレスを感じずに済むよう、自分の習慣をより生産的なものへと変える、なんらかの解決策が必要なのは明らかだ。 世論調査会社YouGov(ユーガブ)が4000人を対象に実施した2021年の調査
スウェーデンのルンド大学等のチームがパーキンソン病の発症前診断を可能にするバイオマーカーをNature Aging誌に報告しています.著者らはDOPA脱炭酸酵素(DDC; DOPA Decarboxylase)別名,芳香族L-アミノ酸脱炭酸酵素(aromatic L-amino acid decarboxylase; AADC)の脳脊髄液レベルが,レビー小体病(LBD)患者(パーキンソン病48名,レビー小体型認知症33名)を正確に同定できること(AUC=0.89;PFDR=2.6×10-13;図1左),ならびに認知機能の低下と関連することを示しています(P<0.05).DDCは外因性のL-DOPAからドーパミンを生成するのに必須の酵素です. また,脳脊髄液DDCは,シード増幅αシヌクレインアッセイ陽性(seed amplification α-synuclein assay)で臨床症状を認
下図は最近,米国神経学会(AAN)の学術誌NeurologyがX(旧Twitter)に投稿したものです.「Lecanemab: Looking Before We Leap(飛びつく前に見るべきこと)」というタイトルの小論文から文章を抜粋したもので,オハイオ州立大学James F Burke教授ら4名によるものです.現在処方できるコリンエステラーゼ阻害薬(アリセプトなど)と比較して,レカネマブの効果,安全性,コストについて議論しています.つぶやきは以下のとおりです. 「もし安価であったとしても,最良のエビデンスは,レカネマブが(臨床試験ではない)実臨床の人々において意味のある利益をもたらすことを立証するものではない ― 確立された利益は小さく,潜在的な害は軽微ではない」 世界最大の脳神経内科の学術団体AANがこの意見をつぶやいたインパクトは少なくないと思います.以下に論文の要点をまとめまし
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