トランプ大統領のイラン核合意の破棄は、スンニ派諸国との協力を念頭に置いたものしかし、スンニ派諸国を率いるサウジアラビアのリーダーシップには限界があり、各国は個別の利益を追求する傾向を強めているスンニ派諸国の結束の形骸化は、米国―サウジアラビア―イスラエルの三角同盟による一方的な行動をむしろ生みやすい 米国トランプ政権は現地時間8日、イラン核合意の破棄を発表。イランへの制裁が再開されます。これに対してイランは核合意に残留する方針ですが、国内では穏健派ロウハニ大統領に対する強硬派の批判も高まっており、核開発が加速する懸念が高まっています。 ただし、トランプ政権が制裁を再開しても、イラン包囲網が成功するかは疑問です。イスラエルやサウジアラビアは米国を支持する立場ですが、核合意に署名した欧米諸国やロシアは破棄に反対しています。のみならず、サウジが主導し、米国が協力を期待するスンニ派諸国の間にも、一