韓国の朴槿恵前大統領が憲法裁判所から罷免を言い渡された今月10日、東アジア問題の専門家である釜山大学のロバート・ケリー准教授(政治学)は、自宅から何本ものラジオやテレビ番組に出演していた。 長い一日も終わりに近づき、午後7時からはBBC(英国放送協会)から生中継で別のインタビューを受ける準備をしていた。 BBCからのスカイプ電話を控え、ケリー氏はソーダを飲み干し、ネクタイを締めた。だが、いつもやっていることを1つやり忘れた。オフィスとして使用している自宅の部屋のドアの鍵をかけ忘れたのだ。 この「うっかり」が、ネット上で今年最大級の「バイラル(ソーシャルメディアなどを通じた情報拡散)」を引き起こした。インタビュー中に2人の幼い子供と妻が「カメオ出演」したのだ。この騒ぎにより、同氏がその影響を語っていた朴大統領罷免のニュースさえ影が薄くなった。 ケリー氏はウォール・ストリート・ジャーナ