クリスマスをめぐるデリケートな事情 神戸市の世界最大のクリスマスツリープロジェクトが賛否を呼んでいるが、アメリカでもクリスマス・デコレーションが話題だ。 近年、欧米では、クリスマスはそれなりにデリケートな問題になっている。 多くがキリスト教を国教としてきた欧米では、クリスマスを中心に休暇をとる習慣がある。日本のお正月休みのような感覚だろう。デパートなどの小売店にとっては絶好の商機であり、店のディスプレイや装飾はクリスマス仕様に一変する。 しかし、公的な場面となると話は別だ。大統領が聖書に手を置いて宣誓し、演説でしばしば神に言及するといった点では日本とは異なるが、米国は政教分離を掲げる国だ。国家が特定宗教集団だけを益するような振る舞いは基本的には認められない。 だが、イエスの誕生日を祝うクリスマスは間違いなく宗教的な慣習だ。価値観・世界観が多様化した社会において、特定宗教の信仰対象の祝祭は問
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