■富山の貴堂さん新説 「これは川ではない。滝だ」。明治時代、オランダ人土木技師デ・レイケが、常願寺川を見て述べたとされるこの発言が別のオランダ人技師ムルデルによるもので、滝に例えられたのは早月川だったとする説を、ダム工学会ダム技術史研究部会部員の貴堂巌さん(78)=富山市日俣=が打ち出した。裏付けとなる記述が「県会議事録」で確認された。専門家も決定的な証拠とみており、諸説ある論争に終止符を打つ可能性がある。 (近江龍一郎) デ・レイケ(1842~1913年)は近代化を推し進める明治政府の招きで1873(明治6)年に来日し、30年にわたり日本の治水事業に貢献。常願寺川など富山県内河川の改修計画の立案・指導にも関わった。 「これは-」は、1891年に初来県したデ・レイケが常願寺川を視察した際に言ったとされ、流れが急な日本河川の特徴を的確に表すものとして後世に語り継がれてきた。ただ、発言を証明す
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