愛知県知事のリコール(解職請求)運動を巡る署名偽造事件の初公判で、検察側は24日、地方自治法違反(署名偽造)の罪に問われた運動事務局長田中孝博被告(60)が広告関連会社の元社長に協力要請した際、「しょせん署名なんていちいち本人に確認しない。こんなこと皆普通にやっている」と話したと明らかにし、田中被告が事件を主導したと指摘した。 冒頭陳述によると、リコールに必要な法定署名数は約86万筆だったが、20年9月末時点で6073筆にとどまり、田中被告は偽造を計画。次男雅人被告(29)に指示し、愛知県に住む20歳以上の約80万人の名簿データを業者から購入させた。