全国有数の暑さで知られる埼玉県熊谷市に毎夏設置されてきた「大温度計」が、今季限りで姿を消すことになった。 市は暑さと市民の「熱さ」をかけた地域活性化事業「あついぞ!熊谷」を2005年度から続けてきた。大温度計はその一環で、市内の八木橋百貨店などが07年に企画。高さ約4メートルで同店入り口に置かれ、熊谷地方気象台が発表する午前11時と午後2時の気温を赤い目盛りで表示してきた。その年の8月16日には当時の国内最高の40・9度を記録。同年の新語・流行語大賞のトップテンに「猛暑日」が入った。 市が数年前から市民らの健康を考えて「暑さ対策日本一」のPRに軸足を移したことなどから、今季で設置をやめることにした。同店には「暑さを推すのはイメージが悪い」といった苦情もあったという。企画した同店の宮地豊・販売促進部長は「熊谷の認知度アップに貢献でき、10年以上やってきて良かった」。今年は5月11日に設置する