KANO 1931海の向こうの甲子園 台湾は、ちょうど半世紀にわたって、日本の一部だった。その時代、何が起きたのか、我々は知っているようで知らない。45年に日本の台湾統治が終わったあと、日本は敗戦から立ち直ることで精いっぱいで、日本の一部だった台湾という土地のことを忘れてしまったようだった。台湾もまた、大陸から来た国民党といういささか乱暴な統治者によって、緊張と抑圧に満ちた時代を迎え、日本の時代を表立って懐かしむことは許されず、多くの記憶が深く埋もれていった。 そんな台湾で「日本と台湾」というテーマを掘り起こし、次々と刺激的な作品を世に送り出し、しかも、立派な興行成績を残している監督がいる。魏徳聖(ウェイ・ダーション)である。その魏徳聖がプロデューサーとして撮った映画が本作で、昨年台湾で公開され、3億台湾ドル(1台湾ドル=3・8円)を超えるヒットとなった。 3時間の長い作品だが、緊迫する試
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く